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    【人間心理学科】< 心理学コラム >『犯罪が起こりやすい環境について① 割れ窓理論』

     

    【2019年2月25日】

    今回は、犯罪が起こりやすい環境の話として、地域の秩序びん乱(秩序・風紀などが乱れること)と犯罪発生の関係についてアメリカの心理学者ウィルソンとケリング(Wilson & Kelling,1982)が考案した「割れ窓理論(broken window theory)」を説明しようと思います。


    割れ窓理論とは「1枚の割れた窓が修理されずに放置されていると、その建物が誰にも注意されていないという象徴になり、やがてほかの窓も次々に割られてしまう。そして、ごみが捨てられ、やがて地域の環境が悪化して凶悪な犯罪が多発するようになる。」という犯罪理論です。逆に考えると、公園や地域の清掃活動、落書きの消去活動などによって、小さな乱れ、問題に早く対応することで、将来発生する犯罪を未然に防止する効果があるといえます。

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    たとえば、かつては犯罪多発都市であったニューヨークでは、1994 年以降、当時のジュリアーニ市長がこの理論を応用して、割られた窓などの修理や落書きなどの消去、軽微な犯罪の取り締まりを強化した結果、犯罪発生率が大幅に低下する結果となりました。

    日本においても公園のごみ箱が放置されていたり、雑草が伸び放題の空き地などで犯罪が起きやすいことが指摘されています。ゴミや雑草を放置していることが、その場所が誰にも管理されていない、というメッセージを送ってしまっていることになってしまいます。

    身近な例として、学校において壁に貼られた掲示物のいたずらを放置しておくと、そのうち掲示物は破られ、落書きが始まるようになると思います。その落書きを放置していると、教室・学内のモラルがどんどん低下し、そのうち学校の備品・建物が壊されたり、大きな問題が発生する可能性があります。

    「落書きぐらい」「遅刻ぐらい」「ちょっとしたケンカぐらい」「ちょっとしたルール違反」と、そのちょっとしたことを「まぁいいか」「他の人もそうしているからまあいいや」と放置してしまうと「無関心」「善悪の判断がつかなくなる」「荒れ」というシナリオを作っていくこととなります。

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    重要なことは、小さいルール違反、問題を見逃さないということです。割れ窓理論は、1つの小さなルール違反などを見過ごしていくと、だんだんとモラル低下が進み、しまいには無法地帯のようになってしまうことを表現しています。これは、犯罪行為だけでなく、学校や公共の場でのモラルも同様です。

    遅刻やつまみ食い、ルール違反などを放置していると、どんどんモラルが低下していきます。許されてしまっている風土が出来上がってしまうと改革は大変です。つまり、大事に至る前に、きちんと細かい事を注意して改善させることが大事だと言えますね。

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    【 人間科学部 人間心理学科 板山 昂 講師 】

    引用文献

    Wilson, J. Q., & Kelling, G. (1982). Broken windows: The police and neighborhood safety. Atlantic Monthly, March, pp.29-38.

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