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    【学長室】2012年度秋 学位記授与式 式辞(1)

     卒業生の皆さん、この度はご卒業おめでとう。 

     留学生の皆さんは、秋入学・秋卒業ということで、所定の期間で卒業されたということでありますけれども、多少卒業に時間のかかった日本人の学生の皆さんと比べても、同じような、あるいはそれ以上のご苦労があったのではないかと思います。 

     異なる文化、異なる伝統、異なる価値観を持つ人たちと、4年間、あるいは2年間、共に生活をしながら、学びを共にすることの難しさは、計り知れないものがあったかと思います。また多少、時間がかかって秋卒業になった日本人学生の皆さんも、4年間で普通に卒業していくことが世界の常識では必ずしもありません。少なくとも皆さんにとって、一番重要であったことは、本学が、そしてそれぞれの学部・学科が到達目標として掲げている能力をきちんと身に付けて卒業していけるかどうかだと思います。そういう点で皆さん自身の学修の成果を評価して、学位が授与されたということについては、十分に誇りを持って頂きたいと思います。 


     現在、この関西国際大学のみならず、日本社会は大変難しい状況にあることは皆さんご承知のことだと思います。私が審議に参加をしておりました文部科学省中央教育審議会がこの8月28日に答申を出しました。それはこれからの日本の大学教育の在り方に大きな質的転換を求める内容で構成をされております。日本社会に限ったことではありませんが、現在の世界を見ていると、特に先進国には数々の難しい課題が突きつけられていると思います。地球温暖化や少子高齢化という人口科学的な変化が起こっていますし、他方、国内的な問題が何もなかったとしても、グローバル化の進行によって、国内にいながらにして、様々な情報が世界中から入って来ます。あるいは日本から何千キロ、何万キロも離れた場所で起こったことが、国内的な影響を及ぼしています。そうしたことを考えていきますと、「予測困難な時代」という言葉を、文部科学省の答申の中では、使われています。 


     予測困難な時代、状況というのは、これは韓国や中国との関係を見ても、明らかであります。少し前までは大変良好な関係であったものが、長い間抱えている火種に多少火がつくとまた、いびつな関係になってしまう、これは、大変不幸なことであると同時に、自分たち同士で解決していかなければならない課題であります。こういうことがこれから次々と起こり、皆さんの将来に様々な影響を与えるでしょう。そうした時代になったときに、皆さんにとって何が助けになるかということが重要です。現在、日本の社会は学歴分断社会という言い方がされています。学歴分断とは何か、きちんと読まないと、有名大学を卒業しないと、自分の人生が開けないというような学歴社会型、一時代昔の学校歴社会を想定する人もいるのですが、そうではなく、現在の日本の社会では、大学卒業者と大学を卒業できなかった人との間の学歴分断線ということが言われています。大学を出て初めて、スタートラインに立っていると、そうでなければ非常に不利益を被る、という社会状況になっています。 

     これは良いことか悪いことかという議論をこの場でする必要はありません。言うまでもなく学歴だけで、物事を判断することに正当性があるわけではありません。しかし、その学歴の裏付けとなる力を皆さんが一人一人、あるいは日本の国民が、あるいは世界の人々が、学位にふさわしい力を持っているとすればどうでしょうか。それは単なる偏見でも特権でもありません、皆さん自身を助け、自らが将来を切り開いていく力を身に付けているが故に、社会の中から処遇されていくということです。 


     しかしながら、大学を出た、学位を取っただけでは、社会が評価してくれるのではないということは、皆さんも容易に想像がつくはずです。昨今の就業先の情報を見ますと、大卒者であったとしてもきちんと処遇をしない、人間を消耗品の様に扱ってしまう、そういう企業が国内の問題はおろか中国の国の中でも実際に起こっていて、新聞に取り上げられています。これは明らかに日本の社会のみならず、世界の国々に様々な問題がある、あるいは、皆さん自身がみなさんの将来に対して、何の心配もなく生きていける時代でないということは、容易に理解して頂けるかと思います。そうした状況の中で何が助けになるのか。皆さん自身がこの大学で学んできたベンチマークの中に掲げられているものは、「何々することができる」という目標で、我々は皆さんにその目標をクリアすることを求めてきました。すべての項目を皆さんがクリアされている状態であれば、それに勝るものはありません。それは、コミュニケーション能力なのか、社会貢献性なのか。皆さん自身が、大学を卒業するまでに身に付けてほしいと言われるものの中で、身に付けたものは自分の誇りとなり、自信となり、そして自分の能力を証明するときに術として使っていって頂きたいと思います。ところが、他方、皆さんが十分な自信を持っていないものについては、社会の中で、皆さんに必要としない、求めないということではありません。是非これからも自らの能力を測っていく一つの観点、尺度として、この大学で学んだベンチマークを、そして、その目標に向かって、計画的に歩んでいくという姿勢を忘れてないで頂きたいと思います。



    (2)につづく

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