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    【学長室】2016年度 学位記授与式 学長式辞


     まずは、北は青森、南は沖縄まで35都府県から入学されました525名の新入生の皆さまを心より歓迎いたします。今回は、シニア学生1名、中国、韓国、インドネシア、ベトナムからの私費留学生8名もいらっしゃいます。さらには3年次編入学生11名、大学院生12名、計548名をお迎えすることができました。さらには、中国、韓国、台湾の本学協定校より4名の交換留学生を迎えております。大学を代表して心より歓迎いたします。
     また、本日ご臨席いただきました来賓の皆さま、多くの保護者の皆さま方に見守っていただき、式を執り行うことができますこと、重ねてお礼申し上げます。


     さて、本学は三木キャンパスを拠点とし、関西女学院短期大学として開学してから今年で30年目を迎えます。この3月に4年制大学として15期生を送り出したところです。こうした状況において、グローバル化の進行や少子高齢化、情報化の進展、科学技術の進展といった急激な社会の変化の中、労働市場の変化や、産業構造あるいは就業構造の流動化など、将来予測が大変困難な時代といわれています。大学で学ぶということは皆さんのお父さんやお母さんの時代と比べると、より難しい時代になったのかもしれません。大学に入学すれば卒業ができ、就職できることが当たり前とは、必ずしも言えない状況です。予測困難という点では産業界や地域社会にとっても同様の状況であり、変化に対応し、どのように未来への活路を見いだしていくかという点では難しい時代になったといわれています。


     他方、皆さんを取り巻く環境は、情報の入手という点では一世代上の方に比べると飛躍的に便利になりました。情報通信の発達により、世界中の国々の情報がインターネットやソーシャルメディアを通じて即座に手元に届くようになりました。情報の中には、嬉しい情報や便利な情報だけでなく、これまで当たり前だと信じてきた、安全・安心を阻害するテロや戦争、災害などの情報もたくさん含まれています。また、バーチャルリアリティの技術はさらに進展し、数年前に経営悪化で話題になったソニーのプレステVRの技術力が世界最先端をいっている点で業績が急速に回復している点もまた大きく注目されています。
     しかし、情報が増え便利になっていくということは、正確な情報ばかりが皆さんの耳に入るということではありません。目につきやすい情報に依存するようになると、想像力や論理的な思考力を忘れ、情報の内容を取捨選択して見定め、自らが考えて事態を把握するということを見失う側面が出てきていることも事実です。物事を自分で考えることなく、「当たり前」や「当然」と思ってしまうことが多くなったということです。しかし、「当たり前」や「当然」と考える根拠は何でしょうか。広辞苑をひいてみると、「当たり前」とは「そうあるべきこと。ごく普通であること」と書かれています。「当然」では「道理の上からそうあるべきこと。当たり前。」という言葉が出てきます。両方「そうあるべき」ということが根拠であるとするならば、皆さんが「当たり前」、「当然」と考えることの根拠は非常に薄弱であり、むしろ不十分かもしれません。
     皆さんが今日から学ぶ関西国際大学では、多様なモノの見方、価値観を見落とさずに自らの経験と専門知識の両方から学び、両者を総合的に活用できる力を身につけることを目指しています。大学生にとっての最大の使命は、学修することを通して自らが考え、判断し、他者に説得的に情報発信できるように成長することです。皆さんの世代は日本人としてはじめて18歳で選挙権を与えられ、今年の夏の参議院選挙から早くも国政に一票を投じる権利と責任を手にします。そうした権利と責任を手にする第一世代となります。
     皆さんは大学生になり、生活も呼び名も変わってきます。これまでの「生徒」という呼び方から「学生」へと変わります。生き従う「生徒」から、学び生きる「学生」になるのです。受身的に学ぶことで「生徒」と呼ばれていた皆さんには、主体的かつ能動的に自ら学び生きる事が期待されるようになります。


     本学では、KUIS(Kansai University of International Studies )学修ベンチマークという4年間の到達目標を定めています。内容は、「自律性」、「社会的貢献性」、「多様性」、そして「論理的思考」、「コミュニケーション能力」の5つの力を、どの学部学科を卒業した人にも共通して身につけてもらおうと考え全学共通の目標としています。社会に出て必ず求められる力と信じ、全学の目標として定め、それらを実現できるように専門教育、あるいは共通教育を通じて皆さんの力を伸ばしていく、そのために教育の体系化と、教育方法の改革を進めてきました。
     教室内では授業を聞いてノートに取るというような受け身的な姿勢の学びではなく、アクティブラーニングといわれる双方向型、参加型の、皆さん自身が発言をする、あるいは学習者同士が話をする、発表するといった方法を取り入れています。
     人間科学部と教育学部の学生には、必ず4年間の間に一度は海外体験学修に参加してもらうグローバルスタディというプログラムがあります。また、地域社会の中で学ぶコミュニティスタディは、現場で学びその成果を教室に持ち帰り、次の学修につなげようという狙いから設定しているプログラムです。現場で経験する、そこまでは誰でもできることです。うまくいったこととうまくいかなかったこと、その体験の中から学んだことのふりかえりを、本学では重視しています。失敗のそばに成長の源があるのかもしれません。次の学びに経験を活かしてはじめて、経験を通して身につける知識「経験知」となります。早速ですが、皆さんに経験の場を用意しています。来週の16日の土曜日には、私が神戸市内の隠れた多様な魅力を案内する「神戸ウォーカー」というツアーがあります。


     本学では学期ごとに目標を立ててもらいますが、学期末にもらう成績表を見て一喜一憂するだけでなく、自分が「何ができて、何ができなかったのか」を自分自身でふりかえってもらうための「リフレクション・デイ」という日を設けています。
     成績評価にあたっては、日本の大学ではまだ10%しか使われていない「ルーブリック」と呼ばれる評価の観点と基準を皆さんに示します。何ができれば評価されるのかをはっきりと示すような取り組みも始めています。皆さんの学年から始まる「評価と実践」という科目では、自らのパフォーマンスをきちんと評価して記録に残してもらう授業を新たに始める準備をしています。このように、本学では皆さんの経験を通じて、成長を確認し、ふりかえってもらう機会が数多くあります。こうした試みから、さらなる改善や新たな仕組みを作り上げていくつもりです。


     学生が「成長できる大学」、そして大学としても「進化し成長する大学」を本学は目指しています。近々発売予定の朝日新聞出版の『大学ランキング2017』で、全国780ある大学の中から「学長が評価する教育力のある大学」では毎年ベスト30位以内に入っていますし、「注目する学長のいる大学」としては全国6位の評価を受けているようです。大学関係者からは、本学は非常に特色と教育力のある大学であるという評価を得ていることに加え、本学の教育の在り方が社会からも注目されていることをお伝えしておきたいと思います。


     皆さんへ、私の好きな言葉についてお伝えいたします。私の尊敬するアメリカの公民権運動の指導者で、アフリカ系アメリカ人への差別撤廃のために努力し、ノーベル平和賞に輝きながら、最後は暗殺された、マーチン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の言葉です。
    「Take the first step in faith. You don’t have to see the whole staircase, just take the first step.」日本語では「疑わずに最初の一段を登りなさい。階段のすべてが見えなくてもいい。とにかく最初の一歩を踏み出すことです。」という意味です。この言葉の中に込められている意味は、前に踏み出す”勇気”をもつことの大切さ、そして階段が続いていくということを”信じる・信頼する”ことの重要性です。皆さんは、関西国際大学の中で自らの歩みを前に進めていく勇気を持ち、本学が用意していく階段、その階段の先に未来があることを信じて歩んでいくことが出来るでしょうか。


     これから皆さんが歌う本学の学歌の歌詞には、多様性を認め相手を尊重することの大切さを語っている歌詞があります。「心の地図から境界線が消えて無くなる」というフレーズが繰り返しでてきます。つまり、自分の心の中に境界線を作って、自分には必要なもの、縁のないものと境界線を心の中に作るのではなく、自らと異なるものを受け入れ新たなものにチャレンジし、前に踏み出す勇気を持ってもらいたいと思っているのです。
     皆さん、我々と共に成長していってください。先ほど私と皆さんは握手をしましたが、一人一人手のぬくもりも握手の仕方も違います。力強く握る人もいれば、恥ずかしそうに握る人もいます。様々なぬくもりや様々な個性があります。しかし、皆さんは本学で主体的・能動的な人間を目指して、その決意を私との握手の中で交わしていただいたと信じています。


     皆さんにとって成長と勇気をもつ4年となることを心から期待しています。
     改めてご入学おめでとうございます。



    学長 濱名 篤

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