2017年10月10日掲載

やりたいことは全部やる! 大学時代の経験が仕事の糧に

積水ハウス株式会社 総合住宅研究所 ライフスタイル研究 開発グループ

教育学部教育福祉学科こども学教育・保育コース(2012年度卒業)

竹川 美甫さん

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子どもからお年寄りまで、だれもが暮らしやすい快適な住環境づくりをめざして……。大手ハウスメーカーの研究機関で、研究員を支える技術事務として働く竹川美甫さん。持ち前のバイタリティと抜群の行動力、そしてきめ細かいコミュニケーション力。前向きに仕事に取り組むための基礎力を育んだ秘密は視覚障害をものともせずチャレンジを重ねた4年間の大学生活にあるという。

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「暮らし」をより豊かにする 研究活動をアシスト

総合住宅研究所のライフスタイル研究開発グループは、快適で自分らしい住まいづくりにつながる研究を行うセクションです。私は ここで研究員をサポートする業務を担当しています。 研究テーマは、「子ども」「ペット」「食空間」などさまざまで、生活者の暮らしにあわせた住まいの研究を行っています。私は複数のプロジェクトに関わり、建築の専門知識を持つ研究員のアシスタントとしてフレキシブルに動いています。業務の幅は広く、アンケートの集計やプレゼン用の資料作成などのデスクワークはもちろん、イベント運営やフィールドリサーチの補助などの現場作業も少なくありません。状況を的確に判断して動くのは難しいですが、研究成果が新商品に生かされたり、新しい暮らし提案につながったり、社会の役に立っていることが実感できるのでやりがいがあります。 
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たとえば、食に関するプロジェクトでは、流し台、作業台、コンロなどの配置が作業効率にどう影響するかを調べる実験に参加しました。レイアウトを細かく変えながら同じ料理をひたすら作り、動線がどう変わるか、台がどう使われるかなどを細かく調べるのです。大変な作業ですが、この調査がベースになって食が真ん中の住まいづくり提案の新しいカタログができたときはとても嬉しかったです。 大阪・梅田に、研究所が運営する「住ムフムラボ」という体験型展示スペースがあり、ここで開催するワークショップなどの運営にも携わることもあります。子育て真っ盛りのお客様が多いので、ラボの一角でお子様の遊び相手をすることも。こんな時、保育士の資格があることをお客様に伝えると安心していただけ、大学時代に学んだ保育の知識も役立ちますね。

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保育士という夢の先に 見つかった適職


実は私には先天性の視覚障害があります。0 .01程度の視力はありますが、視野が狭い上に色覚異常もあり、メガネやコンタクトレンズでは矯正ができません。大学に入学した時は保育士を志していたのですが、学べば学ぶほど、私の視力では子どもの安全を確保できないということに気づき、次第に「子どもに関わる仕事全般に視野を広げよう」と考えるようになりました。 今の仕事でも不便を感じることはありますが、仕事に必要な資料の大半はタブレット端末で拡大できますし、デスクにも印刷物を大きく表示できる拡大読書器を導入してもらいました。職場の理解があることも大きいですが、毎日楽しく働くことができているのは、関西国際大学で学んだ経験のおかげだと思っています。

―自らサポートを求め 充実した4年間に

 私は盲学校から関西国際大学に進学しまし たが、盲学校から大学に進学する人はとても 少なく、私も複数の大学から「視覚障害者に 対応できない」という理由で受験を断られま した。そんな中、受け入れてくれたのが関西 国際大学だったのです。  とはいえ、前例がないので、必要なサポー トを受けるためには自分で動かなくてはいけま せん。教科書や黒板の文字が小さく、非常に 読み辛いので、板書を大きくわかりやすく書い てほしい、配布資料や試験用紙は拡大したも のを用意してほしい、補助してくれる友人と一 緒に最前列に座らせてほしい……。そんな要 望を、入学直後から先生方にお願いして回り ました。  やりたいことは何でもやろうと思っていたの で、カンボジアでの3週間の海外サービスラ ーニングに2回参加しました。学生メンターの 活動も行い、後輩の指導にもあたり、チーム をまとめる難しさを知りました。アルバイトも たくさんしました。レストラン、空港の売店、 遊覧船スタッフ、キッズスイミングスクールの コーチなど、タイプの違う仕事をあれこれ経験 したおかげで、苦手なこと、得意なこと、や りたいことが見えてきました。困った時は率直 に伝えれば周囲の人がサポートしてくれること も学びました。さまざまな体験を通じて「生 きる力」を伸ばした4年間だったと思います。



できるだけ多くの先生と 交流を持ってほしい

友人からはよく「楽観的」「ポジティブ」と言われますが、自分では、ただ「やってみたい」という気持ちが強いだけだと思っていま す。「人に嫌われたくない」「波風を立てたくない」と、自分を抑える人がすごく多いのですが、私は「みんなに好かれなくてもいい」と 割り切って、言いたいことを言い、やりたいことをやってきました。その経験が大きな財産になっています。 関西国際大学は、熱意と目標さえあれば、どんなことにでもチャレンジできる大学です。その環境を最大限に生かすためには、できるだけ多くの先生とたくさん会話をする方がいいと思います。オフィスアワーを活用して、とにかく質問や相談を積極的にするのです。私は勉強や就職のことはもちろん、恋愛のことまで相談しました(笑)。そのおかげで有益なアドバイスをたくさんいただきました。先生方は専門知識だけでなくネットワークも豊富なので、困った時に必ず力になってくれます。 卒業から5年以上経った今でも尼崎キャンパスを訪ねて、仲のいい先生や職員さんに近況を報告しています。仕事で恩師の協力を仰ぐこともあり、公私ともに交流が続いています。 社会に出る前の4年間は本当に貴重です。興味を持ったことは何でもチャレンジして、将来の糧にしてほしいと思います。

Profile 竹川 美甫 たけがわ・みなみ

教育学部教育福祉学科こども学教育・保育コース(2012年度卒業)

積水ハウス株式会社 総合住宅研究所 ライフスタイル研究 開発グループ

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