教員紹介(教育学部 教育福祉学科)

教授

百瀬 和夫 (Kazuo Momose)

所属
教育学部 教育福祉学科
人間行動学研究科 臨床教育学専攻
専門

特別支援教育の知見を生かした「学校経営」「学級経営」「生徒指導」

主な担当科目(学部)

初等学校経営論、生徒指導論、仕事とキャリア形成

主な担当科目(大学院)

スクールインターンシップ

主な研究テーマ

特別支援教育の知見をいかした学校経営・学級経営・授業づくり 等

主な著作等

『神戸市発!特別な配慮の必 要な子どもへの具体的指導内容と支援策』(明治図書・共著)

『笑育のすすめⅠ』『笑育のすすめⅡ』(さんだる文庫)

『笑育のすすめ~「笑顔」の力で教育を変える~』(HS出版)

『笑育ドリル~「育てる」をもっと楽しくおもしろく~』(晃洋書房)など

教師教育の現状に関することでしたらご協力可能なことがあると思います。

元々神戸市で公立小学校の先生をしていました。担任をしている頃は、毎年「子どもたちの笑顔にあふれた明るく楽しい学級をつくりたい」と願って、「学級づくりの方法」や「分かり易くて楽しい授業とは何か」などを自己課題として取り組んできました。その中で、様々な子どもたちや保護者の皆さん、先輩の先生方との良き出会いがあり、多くの感動や失敗を重ねながらも「学び」を深めてきました。

管理職になってからは、その「学び」を教頭や校長としてどのように後輩の先生方に伝えていくのかが、課題となりました。その最中、初任の校長として赴任した小学校で、高学年が学級崩壊を起こしました。(当時、数年に一度どこかの学年が荒れることが続いていました。)

先生方は教育に対して情熱のある人ばかりで、本当に一生懸命頑張っていたのですが、困っている子どもたちに叱る・怒るばかりの指導になってしまい、終いには学級が機能しなくなったのです。暴言・暴力を繰り返し、荒れている子どもたちの姿は「お前らのやり方は間違ってる!それが教育なのか?!」と叫んでいるように見えました。

これは一学年の問題ではなく、「学級づくり」や「授業づくり」についての理解を、学校全体で深めなければ、また同じことを繰り返すことになると感じていました。そして、その土台・基礎となる「子ども理解」のため、特別支援の知見がどうしても必要であり、自分がこれまで取り組んできた「学び」を子どもの発達や心理学の側面からブラッシュアップしなければなりませんでした。そのため、当時神戸市教育委員会特別支援教育課の指導主事であった中尾繁樹先生(現:関西国際大学教授)には、言葉に尽くせないほどのお世話になりました。

ですから、高い志を持って学んできたとかっこつけて言いたい所なのですが、実は目の前の現実にやらざるを得ないという必要感に迫られて専門分野になったという感じです。

Q2.プロフィール

父親は長野県の松本市の出身です。私自身は、神戸市に生まれ神戸市で育ちました。神戸の街が大好きなので、大学卒業後は迷わず神戸で小学校の教師をしました。

さて小学校では、学年や学期の初めに子どもたちに目当てや自己紹介を書かせることがあります。その書かせ方の中に、「自分を三つの言葉で表現しなさい」というものがあります。

そこで、現在の自分自身を三つの言葉で表現すると、「笑育」「読書」「付箋」となります。???かもしれませんが、お出会いするとその内わかります。

Q3.小学校の教師という仕事をしてよかったと思ったことは何ですか?

子どもたちはとにかく可愛いし面白いので、毎日がドラマチックで仕事として飽きがこないのがよかったですね。また、何事も自由に明るく楽しくやりたい性分なので、自分なりに工夫できることが多いこの仕事は、学生時代に想像していた以上に奥深くてやりがいがあって、自分にピッタリで助かりました。

Q4.高校生へのメッセージ

「本当に優秀な人ってどんな人ですか?」と聞かれたら、あなたはどのように返答しますか?

勿論、色々な考え方があってよいのですが、私は偏差値でも学歴でも無く「続けること」のできる人が本当に優秀な人だと考えています。1年を過信し、10年を甘く見てはいけない、「学び続ける力」があれば、人は必ず伸びていきます。

さて、神戸市の教育理念の中に「人は人によって人になる」という言葉があるのですが、ウチの大学は本当に素晴らしい先生方が揃っていると確信しています。ただ先生になるだけなら、他の大学でもよいでしょうが、本気で「良き先生」になりたくて、真面目に学ぶ気持ちがあれば、これほど良い大学は他にないと思っています。

Q5.講演・取材など協力可能なテーマ

昨年度は、島根県や愛知県を含め年間98回の研修・講演や巡回指導の依頼がありました。

その内、約半分が学校園の各教室を巡回しての「子どもの見取り(子ども理解)」と「先生方への指導助言(指導理解)」残りの約半分が講演会や研修会になります。

研修・講演の主なタイトル:「安全で安心な学級づくりをめざして」「ユニバーサルデザインに基づく学級経営」「特別支援教育の知見を生かした学級経営」「特別支援教育の知見を生かした無敵の生徒指導」「気になる子どもたちへのかかわり方が楽しくなるコツ」等々