教員紹介(保健医療学部 看護学科)

教授

遠藤 俊子 (Toshiko Endo)

所属
保健医療学部 看護学科
専門

学部:母性看護学、助産学、看護政策論、看護キャリア発達

大学院:院内助産システム、ハイリスク妊産婦ケア、助産師のキャリア発達

主な担当科目(学部)

母性健康看護学概論、母性看護援助論、母性看護学実習、卒業研究、統合看護学実習

Q1.現在の研究テーマ(または専門分野)とその専門分野を志した理由・きっかけを教えてください。

女性の生涯にわたる健康支援、とりわけ周産期における看護支援に取り組んでいます。

看護師になってからNICU(Neonatal intensive care unit)と産科病棟で看護師・助産師として働き始めたころから、小さく生まれても育つ医療環境が充実しました。出産も、病院で産むのが当たり前になってきましたが、もっと日常の中に「生老病死」があることを大切にしたケアを試行してきました。

今、日本は少子化の一途をたどり、健康寿命が課題になっています。時代の変化を踏まえながら、医療のあり方を考え、日々の目の前の妊産婦さんや家族が幸せと感じられるケアを創造し、提供していくことが大切です。と同時に、その提供者である看護職が心豊かに、賢く育成できる大学教育者・研究者を目指そうと思いました。

Q2.プロフィール

生まれは島根県です。18歳から東京で学び、結婚を機に山梨県に一番長く在住しました。

大学の教員になって、早30年になりますが、山梨県内の公立大学、国立大学の看護系大学・大学院での教員を経て、関西には10年前に京都の大学で最後の仕事と思ってお引き受けし定年を迎えました。結局、最後にならずに2019年の春、本学に着任いたしました。

3つの大学を経て、この年齢になって気がついたことは、学生はどこでも同じということです。学修できる環境があり、興味をもてる材料を得ることで、自ら伸びるということです。 学生と教員の相互作用が活発な大学での学びは、学生にとっても教員にとってもとても刺激があり育ちあえると思います。

Q3.看護師(助産師)の仕事をしてよかったと思ったことは何ですか?

この仕事は実践の学問であると同時に生き方をいつもフィードバックしてくれます。

他者のために仕事をしているのですが、同時に自分自身の生き方や暮らし方、生活に丸ごと役立っています。人がこの地球に存在する限り、必要な仕事だと自負しています。だからこそ、こんなに長く働き続けられています。

Q4.看護師(助産師)の仕事をして辛かったことは何ですか?

若い時には、子育てしながら仕事をするのは夜勤があったり、不規則で帰宅が遅くなったりして、ずいぶん子どもに我慢を強いたり、迷惑をかけました。今は、理解してくれていますが当時は辛いというか、今のように育休もなかった時代、我を通して自分のために働いていないか悩む日々でした。周囲に随分と助けてもらいました。

Q5.高校生へのメッセージ

将来、自立自活できる大人に育ってほしい。また、自分の進みたい道は1つじゃないかもしれない。今、頑張ってみたい進路目指して、チャレンジしてください。歩み始めて、少しずつの微調整しながら、絞り込んでいくことで専門性は見つかると思います。

看護系大学に入るのは、医療や看護のことを知らなければいけないと思っている生徒さんも多いのですが、まだ高校では基礎科目(国語、数学、英語、理科等)と同時に部活など通して仲間を大切にしてください。

入学後は、もちろん一般教養とともに専門科目の学びに入っていきます。看護の学修は大学に入ってからで十分です。

人が人のケアをするこの職業、奥は深いと思います。

Q6.講演・取材など協力可能なテーマ

周産期医療システム(特に助産師外来・院内助産など助産師を活用するシステム)

看護職のキャリア発達(クリニカルラダー)

看護職のための看護研究支援