【第5回】観光学科 前田 哲男 准教授

【第5回】観光学科 前田 哲男 准教授

2021年10月

連載第5回は観光学科の前田准教授に高校の図書室と大学のメディアライブラリーの違いについて、感じたことを語っていただきました。みなさんも、充実した施設をぜひ活用してください。

私は3月まで高等学校教育の場で長きにわたり働いてきました。本学に来る前は、小野市にある県立小野高校の校長として勤務していました。4月から本学で勤務しているわけですが、様々な点で驚きの連続の毎日です。それは、高校と大学という違いによるものもあれば、県立学校と私立大学という学校の設立のしくみの違いによるものもあります。その驚きの連続の中で、今日はメディアライブラリーについて、高校から大学に職場を変え、新たな生活を始めている者として、感じていることをお話できればと思います。

高等学校では、「図書館」とか「図書室」と呼ばれる施設が、どこの学校にもあります。もちろん学校にもよりますが、私が勤務していたいくつかの高等学校の図書館は、自習室的な役割を主に担っていたように思います。図書館を主に利用している生徒は、部活動も一段落つき、大学受験に向けて真剣に取り組む3年生が圧倒的に多く、1・2年生たちは、3年生に気を使いながら静かに本を読んだり、調べ物をしているというのが、これまでの私の図書館に対するイメージでした。

本学での勤務が始まり、週に1度はメディアライブラリーに足を運ぶようになり、その施設の多様な活用場面に夢を膨らませるようになりました。従来の図書館スタイルのメディアライブラリーエリアに加え、100インチのスクリーンと可動式机を配置し、班別のグループ学習を支援するラーニングコモンズエリア、2人以上のグループワークで新しい活用方法を可能にしてくれるコラボレーションエリア。これぞ私立大学だからこそ実現できる新たな学びのスペースであると強く感じています。

本学のメディアライブラリーは、神戸山手女子中学校・高等学校の生徒さんに活用していただくための準備を今進めているところです。それが実現すれば、神戸山手女子の皆さんには、ぜひ中学校や高等学校の図書館とはコンセプトが全く違うメディアライブラリーの世界をぜひ感じていただきたいと思いますし、本学の学生の皆さんも、中高生の皆さんに、これぞ大学のメディアライブラリーであると、その活用場面を見せられるようなそんなプライドも感じてもらいたいなと思います。また、この場で中高大の学生・生徒の交流のようなことが実現すればと、私は大変楽しみにしています。

自分が知らなかったことを知る喜び、自分とは異なる考えを持つ人と意見を交換する喜び、そして仲間と協力して自分たちのアイデアをまとめる喜び。そんな様々な喜びをかなえてくれる場所、それがメディアライブラリーであると私は考えます。まだほとんど活用できていない本学学生のあなた、そして神戸山手女子中学校・高等学校への開放が始まりましたら、中高生の皆さん、ぜひ一度足を運んでみてください。お待ちしています。


ラーニングコモンズエリア
可動式の机を配置し、自習に利用できるスペース
教員が学生の相談や質問に応じる、センターオフィスアワーも行っています。

コラボレーションエリア
小規模な部屋が4室あり、2名以上のグループで利用できます。