【国際コミュニケーション学部】
(第二言語教育のための)『ことば学入門コラム 』
《第一回目》
【2020年11月12日】
英語(またはどの外国語でも、)を流暢に話すことができたらと考える人は少なくないでしょう。どのようにしたら外国語を習得できるのかについては、かなり多くのことが分かってきました。しかしまだまだ分からない部分も多く、それゆえにまだ最善といえる外国語教授法が確立していないといえます。
そんな中、取りあえず「文法」と「語彙」をたくさん覚えなければならないと思い、多くの時間をかけている学習者も多いのではないのでしょうか。
もちろん文法をしっかり理解し身に付け、たくさんの語彙を覚えることは無駄にはなりませんが、それだけでは十分とは言えません。これまでの人生で「それってどういう意味?」というフレーズを使ったことがない人はいないでしょう。
この事実は、文法と語彙をたくさん覚えるだけでは十分なコミュニケーション活動を行うことは難しい、ということを表しているのではないでしょうか。
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そもそも「ことば」というものは、捉えることが難しいほど複雑なシステムだといわれています。そしてその複雑な「ことば」のシステムは、それを取り巻く環境に影響を受け、その環境に適応しようとする中で常に揺れ動いているといえます。この「ことば」のシステムの変化は、流動的で予想しがたいものなのです。
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このコラムでは、このように「複雑で適応的なシステム(complex adaptive system)」である「ことば」とは何か、そしてその「ことば」を習得するためにどのようなことに注意しなければならないのかについて、簡単に述べていくことにします。そしてもしこの領域に興味を持ったら、ぜひ関西国際大学国際コミュニケーション学部で学んでみませんか。
【参考文献】
Ellis, N. C., & Larsen-Freeman, D. (2009). Language as a complex adaptive system (Vol. 11). John Wiley & Sons.