【教育学部】<教育コラム>言語の習得~音声から文字へ
【2020年10月6日】
言語にとって、音が一義的なものであり、文字はその音の心象として二次的に写し取った記号であると言われています。人類はそれぞれの言葉の音を写し取るために、様々な記号を発明してきました。文字の発明です。
日本語はその言葉を写し取るために、中国から漢字を借りてきて用いるとともに、9世紀初めには、訓読の過程で(漢文や経典の行間あるいは文字間に書き込みをする)いわば送り仮名として、漢字の文字の一部から「カタカナ」を発明しました。それにやや遅れて9世紀後半、漢字の草書体から発展したものが「ひらがな」と呼ばれるものです。
英語のアルファベットはフェニキア文字に起源をもつラテン文字(ローマ字)を借りてきて用いています。例えばAは牛の頭をそのまま模った象形文字“アレフ” から作られ、最終的にひっくり返したものです。
アルファベットが表音文字だと思い込んでいる人には、元は象形文字だとわかると新鮮な驚きがありますね。
今年の4月から、小学校英語は5,6年次で教科となりました。これまでの外国語活動の音声中心の英語から、文字・文法の導入へと発展していきます。新しい小学校英語の世界を楽しんでみましょう。
(基盤教育機構 長瀬 慶來)