
6月4日(水)3限に、ビジネス行動学科2年生を主な対象とする「トップセミナー」が開催され、元阪神タイガース社長の野崎勝義さんが、「ダメ虎からの再生」というタイトルで講演しました。集まった学生、市民ら約170人を前に、自らが歩んできた道と阪神タイガースにまつわるさまざまなエピソードを披露しました。
野崎さんが阪神電鉄から阪神タイガースへ出向した1996年当時は、「PL学園より弱い」と揶揄されるほど長期にわたってチームが低迷。「赤字続きの商売を黒字化するのが難しいように、負け続けているチームを強くするのは難しい」ことを痛感したといいます。転機は1999年。これまでタイガースの監督には生え抜きの選手を起用していましたが、99年以降、野村克也、星野仙一といった他球団で実績を残した人材の起用により、チームの体質改善を図った結果、長きに渡る低迷を脱し、「外の血を入れることの大切さ」を学んだそうです。
2003年の御堂筋での優勝パレードの際には雨の中を多くのファンが駆けつけ、「おめでとう」とともに「ありがとう」という感謝のことばをもらい、「ファンのありがたみを感じた」と野崎さん。日本において、プロ野球は存在価値があることを実感し、「日本のプロ野球の繁栄のために、1球団のことだけを考えるのではなく、12球団足並みをそろえて考えていかなければいけない」と強調しました。
また、 金本選手の練習の取り組み方、シーズンオフの過ごし方について触れ、「一流選手でも人並みはずれた努力をしている」と語り、学生たちに、「大学生活で他人には負けないものを見つけて努力するともに、どうすればよくなるのか問題意識を持ち続けてほしい」とアドバイスしました。そして「4年間、何かに一生懸命打ち込んだ人は、社会から歓迎される人材です。4年間を有意義に過ごしてほしい」と学生たちにエールを送りました。
トップセミナーとは、産業界の第一線で活躍する人々から、業界最前線の動向や仕事の面白さ、成功までの苦労話などの生の声が聞ける講演会です。ビジネス行動学科の1、2年生が対象ですが、全学生自由に聴講できます。 |