「Not what to say but how to say」―最終発表までの試行錯誤

DAY10―
「Not what to say but how to say」―最終発表までの試行錯誤

小林 みなほ Minaho Kobayashi
神戸芸術工科大学
芸術工学部プロダクト・インテリアデザイン学科3年

今回私が参加したプログラムは、WSUでスタートアップに関する知識を学び、実際にピッチを行うというものでした。このプログラムでは、講義セッションと演習セッション、アクティビティセッションの大きく3つのセッションがありました。

講義セッションでは、スタートアップに関する知識を学んだり、実際にオーストラリアの起業家からエピソードを聞いたりと実用的な知識を深めました。また、現地の大学の先進的な起業家育成体制についても学びました。演習セッションでは、実際に新しいスタートアップを考案しピッチを行いました。そして、アクティビティセッションでは、WSUの教員や学生と一緒にシドニーの街や文化に触れました。

このプログラムで私が特に印象に残っているのは、演習プログラムでのピッチの練習です。演習プログラムでは、講義と実践を繰り返し、アイディエーションなどの方法論からピッチの発表練習まで幅広く学びました。そして実際に一からスタートアップ考案しピッチを実践しました。

私はこのプログラムを通し、多くのことを学びました。現地の教授・学生との会話やレクチャーを通し、自分のスキルや知見を広げることができました。そしてそれと同時に、日常とは異なった街や人、文化に触れることができたこの生き生きとした12日間は私の人生の大きな原動力になりました。そしてこれが私にとってこのプログラムに参加した最も大きな収穫物だったと思います。

このレクチャー中で私の1番の学びは、「not what to say but how to say」です。この言葉は、ピッチの発表練習の際に教授が仰っていた言葉で、会話の情報は、3割は内容から、残りの7割は伝え方から得ることができるというものです。その為、発表の内容だけではなく発表の伝え方にも工夫し練習をする必要があるということでした。特に私たち日本人は会話の中でのノンバーンバルなコミュニケーションが少ない傾向があります。ですので、言葉だけでなく表情や姿勢そして何より活力を持って伝えることを意識しました。その結果、発表では観客を引きつけたピッチができたと思います。

私はこのプログラムに参加する前、普段の生活が当たり前になっていました。日本での生活は同じことの繰り返しで、新しいことに触れない日々が多かったと思います。しかし、オーストラリアでの生活はどこを切り取っても新鮮で、毎日新しい刺激がありとても充実していました。そして、普段の生活は然るべきものなのではなく、他にも沢山選択肢があるということに気付かされました。

ですので今後は、日々新しいことに触れるための行動を起こすこと、加えて、英語のスキルアップや教養を深め、世界全体を俯瞰して見ることができる人になりたいと考えています。そしていつか、自分の視点から独自の新しいスタートアップを提案し、世界と関わりたいと考えています。

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