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海外ボランティア活動で
体現できた
ホスピタリティの根本

松山 昇未 Shoma Matsuyama
国際コミュニケーション学部
観光学科3年

参加のきっかけ
参加のきっかけはボランティアというものに参加したことがなかったからです。今まで観光学科3年間を通してホテルやエアラインのホスピタリティは授業にもあり、インターンなどで専門的に学んできました。しかしボランティアといった視点からは学んだことがなかったため、海外経験も合わせてできるこのプログラムに魅力を感じ参加しました。単純にハワイが好きという理由もあったため、即決で参加しました。

プログラムの内容
まず到着後2日間は、ハワイ大学カピオラニ校にて教授からハワイについて学びました。ハワイの歴史、ハワイの観光の変化、ハワイの観光政策のありかた、ハワイが大事にしていることなど、今まで知らなかった事実をたくさん学ぶことが出来ました。現地の学生と交流しながら授業を受け、ワイキキ市街地で散策しながら実際に目で見ることで多くのことを効率的に学び、理解し、吸収することが出来ました。ハワイの歴史や変化には悲しい現実もあり、私達が関係していることもあったので、とても心を動かされました。この2日間は、残り8日間をハワイで過ごす上で欠かせないものであったと実感出来ました。

その後は様々なプログラムに参加しました。1日目は、戦艦ミズーリを訪れるプログラムでした。このプログラムでは甲板の木材を加工し、お土産ショップに置いてある商品を作るというボランティアプログラムと、実際にガイドさんから戦艦ミズーリについての話を聞き歴史を学ぶプログラムの2つがありました。お土産を作るプログラムでは1つもらえるということであったので、その喜びをお客様も購入した際に感じられるよう、丁寧に1つ1つ作るのはとてもいい経験で、楽しめました。このようにお客様目線に立って考えることは、エアラインやホテルのホスピタリティと同じで、ボランティアも根本が同じなのだと理解できました。戦艦ミズーリについての話では、心を動かされました。この場所で起きたすべてのことが見える形で残されており、生々しい攻撃の跡などが残されていました。アメリカの視点から歴史を学ぶのは初めての体験で、新鮮でした。

2日目には、現地の旅行会社で働く日本人スタッフさんからお話を聞くことが出来ました。現地で今働いている人たちがどのようなキャリアを積み、今ハワイで働くことが出来ているのか、大切にしていることは何か、またハワイで生活していく上での面白い話まで、将来海外で働いてみたいと考えている私には、有意義な時間でした。 3日目には、ボランティアが実際に始まりました。おにぎりアクションといった現地の人がおにぎりを作る体験に使われるセットの準備、ホノルルレインボー駅伝で走るチームの人たちが使うゼッケンの整頓、確認、準備から渡す作業、駅伝が行われる公園でのテントや目印となる旗の準備といったコース設営、などの裏方作業が最初の2日間の作業でした。参加者と直接関わることがない地味な作業でしたが、そのすべてが本番には参加者さんたちのためになるというモチベーションを終始感じていました。英語を使う機会もあまりなく、思っていた内容とは少し違かったものの『ボランティアにおけるホスピタリティ』の根本にある考え方を学べた気がしました。

最終日は参加者と直接関わることが出来るボランティア活動でした。午前中は縁日コーナーに来てくれた子供たちへの接客を担当しました。馴染みのないヨーヨーすくいに初めて挑戦する現地の子たちに、いかに楽しんでもらえるかを模索しながら、英語で対応するといった経験はとてもためになりました。子供たちと目線を合わせ、笑顔を保ち、わかりやすいようにゆっくり簡単な英語で説明をし、子どもたちが自分の力で出来たと感じられるようにほどよくサポートし、出来たことを子供たちと一緒に喜びました。インターンシップなどでも経験できないほどの接客における大切なことを、この短時間で学び、自分のものに出来たと感じました。なによりも帰り際にとても無邪気な笑顔でこっちを振り返ってくれたり、ハイタッチをいっぱいしてくれたり、保護者の方々がとてもうれしそうな顔で動画や写真に記録を残し一緒に帰って行く姿を見ている時に、なんともいえない嬉しさを感じました。 午後には日本酒を試飲するために必要なリストバンドの装着とIDチェックといった仕事を担当しました。私達から何か物をあげたり出来る仕事ではないものの、これから日本酒を楽しみにしている人たちの時間を使ってIDをみせてもらいリストバンド装着をするのだから、楽しみな気持ちにさせてあげたい、と思いながら接客をしました。作業をしながら、参加者と楽しくコミュニケーションをとることができたと感じられました。ハワイでは飲酒時のIDチェックが厳しいため、おじいちゃんおばあちゃんでも写真付きIDを見る必要がありました。IDチェックは必要ないだろうと言ってくる人も多かったが、「若く見えるから見ないといけない」などとちょっとしたジョークを言って笑わせたり、タトゥーやネイルを褒めたり、短時間のコミュニケーションでも工夫を凝らすことで数え切れないほどの参加者の笑顔を見ることができました。午前も午後も、長い列が出来ていて、ずっと英語で接客をしました。自分で考えて対応できたので、これまでの人生で一番成長を感じた瞬間かも知れないと思いました。その後はパレードに参加し、埼玉龍神の方々と踊りました。ボランティアだからということではなく、仲間と一緒に頑張った達成感が大きかったです。同じ大学の友人とパレードに行ったその後の時間も格別でした。

ボランティアは無償ですが、この3日間の体験を通じて、相手の目線に立ち、喜んでもらえるよう最善を尽くすというホスピタリティ精神の根本にあるものは、どんな形であろうと変わらないということを理解できました。

プログラムを通して起きた意識や考えの変化、獲得できたこと
まずは観光地に訪れるということはどのようなことなのかを、ハワイの歴史や変化などから十分に学ぶことが出来ました。この経験は実際にハワイを訪れないと到底理解できないものだと感じました。人と接する際の自身の行動にも変化が起きました。初対面の人と関わる際に、相手の目線になって考えることが増えました。緊張することも少し減った気がします。1番の大きな変化は、広角があがり自然な笑顔ができるようになったと感じました。バイトでも何でも人と接する際に自然に自分が笑顔になっていることが増えました。これはハワイで10日間生活した上で、プログラム内だけではなく日常で感じられたハワイならではのホスピタリティ精神、温かさのおかげだと感じました。これらのことは今後就職した後にお客様と接する際に大事になることだなと感じると共に、これらのものを獲得できたことにとてもうれしく思っています。

 

どのように活かしていきたいか
ハワイで学んだハワイならではの温かさ、ホスピタリティ精神、これらを就職した後も活かしていきたいです。関わったすべてのお客様が私と接した際に温かさを感じられるよう常にお客様目線で考えることを大事にしていきたいです。

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