プロジェクト概要 (全体図)

1 採択された取組

「大学、住民及び行政等の協働と地域活性化
〜シニア学生受入モデルとサービスラーニングモデルの開発〜」

 人口減少下の少子高齢社会である21世紀は、前世紀に形作られた多くの役割の転換が求められる社会です。社会の変化・要請を踏まえて、地元自治体・住民と協働して、新しい地域社会をめざし、「大学、住民及び行政との協働による地域活性化プロジェクト」をスタートさせました。

 取組は、住民・学生・大学および行政が協働して、学生消防隊創設、防災・防犯マップの作成、子育て支援等地域の安全・安心の確保 、住民活動の相互支援、シニアの持つ知 識・技能の共有などによる地域の活性化をめざすものです。

 地域に暮らす様々な人たち及び機関の参画によるこれらの活動を通して、大学における「教育力の向上」や団塊世代等の受け入れ・セカンドライフへの取組支援を行います。


2 取組のポイント

  21世紀の高齢社会へ対応した、シニアの活動の支援
    (シニア学生受け入れ)

  経験豊かなシニア学生と一般学生との交流と学び
    (夢と元気の交流・ラーニングコミュニティ)

  地域の課題の発見と解決に向けた、地域住民・行政と協働の取組
    (地域の活性化・サービスラーニング)

3 具体的取組例(今後の予定)

@ 地域の安全・安心確保
  ・ 防災マップの作成、学生消防隊の創設 ほか

A 地域の活性化
  ・ シニア学生・住民との協働による「ナレッジバンク(知恵とスキルの市民銀行)」の設立
  ・ 学生によるNPOの設立、地域のNPO設立支援
  ・ 地域課題に応える「公開講座」の共同開発 ほか

B 基盤の整備
  ・ 学習方法の研究
  ・ 地域課題の調査研究 ほか

隣接する兵庫県広域防災センターには消防学校と世界最大の実大三次元震動破壊実験施設がある

広域防災センターでの模擬訓練

子どもの目線から防災マップ作成

 

 

実現のための手法

 これらの取組を行う中で、学生一人ひとりの個性を大切に、本学の教育目標の実現を図ります。
そのために、教員・学生・シニア学生が協力してつぎのような取組を行います。

1 サービスラーニングの手法の開発・定着

 サービスラーニングとはアメリカで行われている教育手法で、学生が地域の課題の解決に向けて、地域の住民とともに解決に向け取り組む手法です。
ここでは、実際、地域で発生している課題と向き合うことで、また地域の人たちや行政とのコミュニケーションを図ることで、授業では学ぶことができない「実践的な知」を身につけます。

【サービスラーニングのプログラムイメージ】

サービスラーニングの実践に当たっては、参加する学生自身がその取組を十分理解できるか、教員がそのように支援できるかがポイントとなる。

より具体的には・・・・・・・・・・・・・・・・・・

@なぜ行う必要があるのか、A何を改善したいのか、Bそのために何を行えばよいのか、C何をしてはいけないのか、Dどのような準備が必要なのかを十分に理解する。

またその途中で、
E現状を把握し、F進捗状況をチェックし、G良い点と改善すべき点を評価し、H見直して、I取組の修正等を行う。

このような形を実践の中で自然と展開できるようなプログラム開発を行う。


2 ラーニングコミュニティ

 本学の特徴である少人数ゼミの特徴を活かし、その中をさらに分けて4〜5人のグループを作り、学習に取り組みます。
 地域での体験を活用した学習や、地域の課題解決に向けた取組では、グループ員のそれぞれの個性と強みを活かし、相互に補完・協力し合うことで基礎的知識・専門知識の獲得等の学習効果の活性化を図ります。特に、学内でシニア学生、留学生など豊富な知識を持った人たちや異文化圏の人たちとの日常的な交流は重要です。
 本学ではこのような学習単位をラーニングコミュニティと呼び学習効果の向上を図ります。

3 プロジェクトゼミ

 ゼミを単位に、あるいはゼミ同士が協働して、課題を設定して課題の解決のための具体的取組を行うことで、授業で獲得した「専門知識」検証します。
 例えば、NPO法人の設立には、設立のための法律の知識、事業を継続・運営のための会計や経営の知識、時代とのマッチングのための情報の整理分析の知識、その他多様な専門知識が必要になります。それらが少しずつ重なり合うことで「NPO法人設立」及び「運営」が可能です。
 学生たち自らが、プロジェクトにチャレンジすることで専門知識に「命」を吹き込みます。

 サービスラーニング

【図1】本学におけるサービスラーニングの位置づけ

※本学では地域活性化のために、平成17年11月に三木市との間で「連携協力に関する協定」を締結しました。 また、隣接する兵庫県広域防災センターとも、平成18年10月に「防災に関する連携支援協定」を締結し、連携を図っています。


本プログラムの到達目標

1 教育力の向上

 サービスラーニング、サービスラーニングコミュニティ、プロジェクトゼミ、シニア学生や留学生等との交流など多様な方法の工夫により、教育力の向上を図ります。

2 シニア学生の支援

 団塊世代の大量退職等の中、地域への貢献、新たなビジネスシーンの創造、人生の棚卸し等を通じ、セカンドライフのスタートを支援します。

3 地域の活性化

大学のもつ教育資源と、地域の教育・社会資源の活用および協働により、地域の安心・安全の確保など地域活性化に貢献します。

本学の教育目標の実現

@自立性
A貢献性
B国際性
C問題解決力
Dコミュニケーション力

を持った学生を育てます。

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