教員紹介(経営学部 経営学科)

准教授

田中 綾子 (Ayako Tanaka)

所属
経営学部 経営学科
専門

コミュニティ防災(マンション)、災害ボランティア、防災教育

主な担当科目(学部)

防災入門/地域防災減災論、セーフティマネジメント論、復興論、コミュニティ防災

■ 現在の研究テーマ(または専門分野)とその専門分野を志した理由・きっかけを教えてください。

2005年に生まれ育った兵庫県に再び住むことになり、神戸でさまざまな仕事を経験するうちに、阪神・淡路大震災が伝える教訓と研究課題に出会いました。

震災当時に大学生だった私が知ろうともしなかった厳しい現実、そして復興に力を合わせてきた人々の努力に災害発生から10年を経て直面し、大きな衝撃を受けました。

2011年、東日本大震災が発生したとき、生徒や学生のみなさんが「役に立ちたい」と立ち上がる姿に、私も何かしなくてはと心底感じたのが、防災・減災に取り組むことに決めたきっかけです。

マンションに注目したのは、12階建のマンションに住み始めたからです。マンションは建って10年を超えたあたりから大規模な修繕を行うのですが、修繕委員活動を通じて「災害が発生したらどうなるのだろう」と考えることが増えました。あまり親しくもない他人同士が大きな財産の一部を共有しながら住む不思議な家、しかも、丈夫だけれど機械やエネルギーへの依存度が高い構造です。

今は多くの人が住んでいるので、どのような対策が必要なのかを研究しています。

■ プロフィール

社宅で育ち、2階建ての戸建、平屋の戸建、木造アパート、鉄筋コンクリートのマンションなどに住み、生まれてから11回も引っ越しをしました。仕事も不思議な縁で、防災研究を志すまでは、電子部品メーカー、シューズ販売会社、税理士法人、小売店、大学、コンサルタント会社などいろんな職場を経験しました。おかげで環境適応能力は高い方だと思います。

それぞれの職場で師と仰ぎ尊敬できる人や、苦しいことを一緒に頑張れる仲間に出会えたことが財産です。

■ 高校生へのメッセージ

「セーフティマネジメント」という言葉は聞きなれないかもしれませんが、私たちが日常では当たり前だと思っている安全な環境や、安心していられる社会が、実は誰かの苦労と努力によって築かれているのだと気づける、面白い分野です。

そして、防災減災や危機管理に関係する知識や手法は、将来どのような道に進んでも、自分や身近な人を守るために役立つものです。災害や危機のときもそうですが、大人数のイベント企画を任されたときにも、楽しい旅行を計画するときにも、安全確保やリスク対策は重要ですね。

「セーフティマネジメント」の視点でまわりを見てみると、きっと新たな発見があると思います。自分の失敗も、もちろん大発見の種になります。ぜひ、いろいろなことにぜひチャレンジしてみてください。

■ 講演・取材など協力可能なテーマ

マンションにおける防災の取り組みや、災害ボランティア活動に関する内容、防災普及啓発や防災教育などの講演経験があります。