西宮甲英高等学院と関西国際大学(KUISs)は、生徒のグローバルスキルと異文化理解の向上を目指し、春学期にわたり全3日程の高大連携授業を実施しました。関西国際大学 グローバル学部から、ジョナサン・アリポンガ教授とショーブ・パトリック教授の2名が講師として派遣されました。
3日間にわたる授業は、生徒と教員双方から「大変好評」であり、秋学期にも重層的な連携を行う予定です。
アリポンガ教授:異文化理解とグローバルスキルを学ぶ
アリポンガ教授は2回にわたり授業を担当し、グローバル社会で活躍するための基礎となる知識とスキルを生徒に提供しました。
5月8日(木):テーマ「アジア文化比較」
ウォームアップとしてアジア各国の料理や文化に関する国当てクイズを実施。生徒たちは、ベトナムの「Pho(フォー)」や韓国の「Kimchi(キムチ)」といった食べ物、各国の衣服、祭り、挨拶などについて、ワークシートを使ってグループで活発に比較・議論しました。授業は、日本以外のアジア諸国について学ぶことで「世界への理解を広げ」、文化の多様性を尊重できるようになることを目的としました。
6月5日(木):テーマ「将来の仕事や就活で役立つ競争力やグローバルスキルの獲得」
将来のキャリア形成を見据え、国際社会で通用する競争力や、英語でのコミュニケーションを通じてグローバルスキルを身につけるための考え方を講義しました。
7月1日(火):テーマ「英語力が低くても外国人の友達をつくりましょう」
ショーブ教授:文法より「思考の深さ」を重視した英語
教授は、AI時代において英語を「目標」ではなく、多様な人々とコミュニケーションを取り、自己の成長とキャリアを築くための「ツール」として捉える重要性を強調しました。
授業の核となったのは、接続詞(コネクター)である「AND(情報を加える)」「BECAUSE/SO(論理的な関係を作る)」「BUT/ALTHOUGH(方向転換で複雑にする)」の使い方です。文法の正確さよりも「アイデアの深さ」を重視するこの手法により、生徒たちは基礎的な英語力でも、日本の人口減少といった複雑な学術的テーマについて英語で思考し、意見交換する練習に取り組みました。
参加した生徒と教員からは、異文化への関心と同時に、英語を自信を持って話すための実践的な方法を学べたとして、大変高い評価を得ました。両校は、今後も連携を深め、生徒の探究心と国際的な視野を広げる活動を継続していく予定です。





