学長室

202303.11
学長室

東日本大震災から12年を迎えて

2011311日に発生した東日本大震災から12年を迎えました

私たちは、大地震、大津波による自然災害とこれに伴う原子力発電所事故という複合災害によってもたらされた、災害史上未曽有のこの大惨事を決して忘れることはありません。

死者15,900人、行方不明者が2,523人と大きな人的被害と住宅でも12万戸以上が全壊、26万戸以上が半壊され、現在も31,000人以上の方が避難生活を余儀なくされています。

あらためて亡くなられた多くの方々のご冥福をお祈りし、現在もなお厳しい生活を送られている皆さまにお見舞いを申し上げたいと思います

こうした悲劇は世界で繰り返されています。世界に目を向けると今年26日にトルコ南部で起きたマグニチュード7.8の地震とその後の地震で、死者がトルコとシリアの両国でおよそ52,000人以上となり、トルコだけで144万人が避難生活をされていると報道されています(202336日現在)。

日本でもトルコ・シリアでも被災された方々の生活復興は道半ばであることを思うと、自然の脅威とその脅威に立ち向かい安全・安心な社会づくりに努めていくことの大切さを痛感するところでもあります。

近い将来に南海トラフ大地震が想定される地域に生活する私たちにとっても決して他人事ではなく、防災・減災に対する自身の振り返りの機会としなければなりません。私たち自身が常に災害に対する備えと心づもりをし、危機管理意識を高め、周囲の人々との助け合いの精神を忘れてはならないと思います。

ウクライナで起こっているロシアによる武力侵攻によっても、多くの人命が失われ日常生活が破壊されていることに心が痛みます。"安全・安心"は人間にとって最も基本的な人権の一つでありながら、必ず保証されているものではないことを痛感し、常に意識して守り続けることを心がけていかなければなりません。

本学では今年度も238人の防災士資格取得者を輩出し、累計学生防災士1,475名を誕生さるなど、安全・安心に向けての教育機会を提供し続けています。

今日という日を、被災者の方々の痛みに思いをはせ、安全・安心な社会づくりにどのように貢献できるかを考える機会にしていきたいと思います。

併せて、現在も続けている、トルコ・シリア地震支援とウクライナ支援の募金に皆さんの1食分以上の募金を是非お願いします。世界での悲劇に対し少しでも痛みが共有できることを期待します

令和5年3月11日

学長 濱名 篤

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