
観光学科コラム
202203.30
観光学科コラム
【観光学科】地域の歴史的資源を知ることから観光を考える

近年、地域の歴史的資源を活用した観光まちづくりが注目されています。
芦屋川周辺には、歴史的建造物や橋梁、堰堤など、数多くの歴史文化遺産があります。これらを含めた芦屋川流域の文化的景観は、2012年に芦屋市指定文化財(記念物)に指定されています。また、芦屋川流域には、江戸時代から明治時代にかけて、灘五郷の酒米を精米するための水車場が多くあり、江戸時代の絵図にその様子が描かれています。このため、芦屋川の文化的景観は、阪神間日本遺産の構成文化財にもなっています。この文化的景観を守るために、芦屋川周辺は「芦屋川特別景観地区」に指定されており、建築や緑化などにさまざまなルールが決められています。
本学の「建築文化史(2)」の授業では、芦屋川の文化的景観と、それをつくり上げている歴史的建造物を巡るフィールドワークを行いました。世界的な建築家フランク・ロイド・ライトの設計した旧山邑邸(現ヨドコウ迎賓館)や滴翠美術館、芦屋仏教会館、芦屋市民センターなどを巡り、芦屋地域の歴史的資源とその価値について実感を持って学ぶことにより、それらを活用した新たな観光を考える手がかりを探りました。
みなさんも身近な地域の歴史的資源とその価値を知ることから観光を考えてみましょう。
ちなみに、芦屋市民センターは私が以前勤めていた建築設計事務所の設計であり、さらに芦屋仏教会館については国登録有形文化財の登録申請業務のお手伝いをしました。






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