(コロナ)お知らせ一覧

202009.05
(コロナ)お知らせ一覧

【学生・保護者の皆様へ】リフレクションデイに向けての学長メッセージ

関西国際大学学長
濱名 篤


学長の濱名です。皆さんお元気でお過ごしでしょうか。9月になりましたが、厳しい残暑に加え大型台風に襲われるなどコロナ禍に加え、私たちの生活の安全・安心を脅かすことが続いています。皆さんに被害が及んでいないだろうかと心を痛めています。ご無事であることをお祈り申し上げます。


さて、夏学期の授業についてはB+方式と名づけました一部科目は対面授業、他の科目は遠隔受講という科目ごとに指定した方式での開講を行ってきましたが、いよいよ9月23日からは「リフレクションデイ」を対面方式で実施し、皆さんの春学期成績の返却、秋学期に向けてのガイダンスや履修手続きが始まります。リフレクションデイの期間には創立記念日(9月25日)にちなんだ、創立記念行事としての海外からのゲストスピーカーをお迎えして、学生代表にも登壇してもらうシンポジウムを開催することにしています。海外からのゲストは、三木キャンパスには欧州EUから、尼崎キャンパスには台湾の協定大学である静宜大学から、アメリカからは共同通信ニューヨーク支局長に登壇していただくことになり、「コロナ禍への対応と社会での変化」について各地域での状況や課題を伺いながら、日本の状況について学生の皆さんと考え、ふりかえりをしていきたいと思います。

 

コロナ禍の状況については、8月末から第2波の広がりが減少する方向にありますが、まだ皆さんが大丈夫だと安心するところまでには至ってはいません。本学としては、これまでも皆さんの安全と、学習の遅れを出させないことの両立を図ってまいりましたが、9月末からの秋学期をどのような方式で行うのか現在最終的な検討と準備をしています。

 

政府の対応の方向性については、8月28日の安倍首相の退任記者会見の際にも述べられていましたが、新型コロナ感染症を感染症法でいう「2類(SARSや結核と同等。コレラが3類なのでそれ以上の危険性)」という位置づけを見直し、「5類(インフルエンザと同等)」としての位置づけに変更するという見通しになってきています。入院措置を求める拘束力がなくなり、インフルエンザと同じく、重症化していない人は入院を求められず自宅療養になってしまうわけです。冬になればインフルエンザの流行で医療体制がさらに逼迫(ひっぱく)する恐れもあり、分類の見直しを求める声が出てきたことも背景にあるようです。20代までの皆さんの場合、感染率も重症化率も感染者の1%未満というデータも蓄積され、基礎疾患を持っている人や80歳以上をはじめとする高齢者のような危険性は低いとみているようです。今回の新型コロナは7番目のコロナウィルスだそうですが、日本人は過去の6種類のコロナ感染症のうち、3密を避け、マスクを着用し、手指消毒を徹底するという安全対策は不可欠ですが、SARSとMARSを除く4種の抗体を持っているので感染拡大が抑制されているという説もあるようです。社会生活をWithコロナの中での"新しい日常(New Normal)"を模索することが求められてきています。

新型コロナのワクチンの供給の時期をみると、全国民対象・無償接種の方向性は望ましいのですが、時期が「2021年前半末まで」を目標に掲げていることから見て、あと1年は現在のような状況が続くと仮定されていると理解することができます。そうだとすれば、今年の春から1年半も遠隔方式を続けていくことが望ましいのか、小中高のように対面方式を原則とするのかという課題について、安全対策を講じつつも判断をしていく時期に来ていると考えています。

 

近日中には秋学期の授業方式等について最終的な結論をお知らせしたいと考えていますが、"安全"は客観的に判断しやすい事象ですが、"完全な安全"は現実には難しいですし、"安心"ということは"不安"という主観的な感覚に依拠するもので個人差が大きい事象なので、全員が安心・安全と感じられるまでにはもう少し時間がかかりそうですが、本学としてはベターな判断と準備を進めていきたいと思います。

 

皆さんには引き続き自らを守る自助努力を続けていただくようにお願いいたします。

ではまた、リフレクションデイでお目にかかりましょう。

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