グローバルコミュニケーション学科ニュース

202104.27
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【Gコミ学科】清水拓野教授が中国伝統芸能の俳優教育に関する本を出版

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この本は、文化人類学の視点から、中国の伝統演劇の俳優教育について研究したものです。


伝統芸能は通常、師匠と弟子からなる徒弟制を通して伝承されることが多いです。しかし、中華人民共和国では、学校教育を通して伝承されています。伝統芸能が政治スローガンを国民に伝えるプロパガンダ芸術として位置づけられてきたからであり、そのために大量の実践者を効率よく養成する必要があるからです。


本書では、秦腔と呼ばれる珍しい伝統芸能を事例として、中国での20年にわたるフィールドワークに基づき、伝統芸能教育が徒弟制から学校化するとはどのようなことか、というテーマを分析しています。そして、現在では無形文化遺産研究となっている秦腔の保護や伝承の問題も分析しています。本書は、芸能教育研究だけではなく、教育史研究や文化遺産研究にも新たな視点を提供する、従来にはない芸能教育研究の著書であり、第1回東京大学而立賞を受賞しています。

 

 関連:【国際コミュニケーション学部】清水拓野准教授が東京大学の而立賞を受賞


 書籍情報:

 『中国伝統芸能の俳優教育 陝西省演劇学校のエスノグラフィー』
 風響社 2021年3月 ISBN 9784894892941


●本書は、2021年4月24日(土)の朝日新聞(朝刊)でも紹介されました。

 Amazonでも紹介していますので、興味がある方はご覧ください。⇒こちら

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