(コロナ)お知らせ一覧

202106.21
(コロナ)お知らせ一覧

【学生ならびに保護者のみなさまへ】第3次緊急事態宣言解除後の対応 ~大学としてのPCR検査とワクチン接種についての見解~

学生の皆さん
保護者の皆さま

関西国際大学 学長
危機対策本部長
濱名 篤

 この度、政府より6月20日での緊急事態宣言の解除と7月11日までのまん延等防止法特別措置の指定が発出されました。皆さんも少しは安心していることかと思いますが、まだまだ気を緩めたりできない状況です。
 さて、16日に締め切った意向調査(回収率65.9%)では、PCR検査を受けたいという学生は945人(4回連続166人、1回779人)に対し、希望しない学生の方が1,058人と多くなっていました。大学でのいわゆる職域接種(1,000人以上の対象者を学内で接種できる)についての質問では、ワクチン接種については、「どのキャンパスででも接種希望」296人、「自分のキャンパスでの接種希望」936人、「接種希望せず」773人という結果でした。
 この調査回答からも多くの皆さんが不安を感じていることがうかがえます。
 関西地区での新規感染者数は確かに減少傾向にありますが、再拡大の可能性も高く、このまま終息するという専門家はいないことからも、引き続いての感染防止への取組が求められています。
 新型コロナ感染症の状況と対策については、1年前と比べ様々なことが明らかになってきています。ネット上では様々な不確実な情報が飛び交い、SNS上でも根拠がはっきりしない噂が飛び交っています。皆さんには、学生として科学的根拠に基づくConsideration(考察)をしっかりとしたうえで自らの考えを決定していくことを期待します。
 困り事や相談があれば、大学の相談窓口に遠慮なく連絡してください。

1.これまでの新型コロナ感染症の実態
 これまでの累計で、日本の総人口1億2557万人(2021年1月推計人口)に対し、感染者数累計は784,132人、人口の0.62%にあたります161人に1人が感染をしたことになります。感染者のうち死亡者は14,406人、感染した場合の死亡率は1.8 %(いずれも6月19日現在)ということになります。決して侮れないリスクです。
 他方、感染終息の切り札として政府が力を入れている、ワクチン接種は累計で20,763,123人(2回接種済が8,124,014人、いずれも6月19日現在)、接種率は国民の16.3%が一度目の接種を越えた(2回済は6.4%)ということです。
 副反応の発生率は、注射部位の痛みは84.3%、疲労感62.9%、頭痛55.1%等で発熱は2回目で多く40%ですが、過半数の人は接種日から翌日までで回復、翌々日までにはほとんどの人が回復しています(厚生労働省WEBより)。アナフィラキシーは全国で169例、およそ7万7,300回に1回程度です。死亡例の報告は全国でこれまで196例。接種者の死亡率は0.000944%です。
 こうして数字をみれば、コロナ感染のリスクと、ワクチン接種の副反応のリスクでは比べものにならないほどワクチンが優れていることがわかります。さらに、ファイザー社のワクチンでは約95%、武田/モデルナ社のワクチンでは約94%の発症予防効果が確認されています。感染率が低下しても当分感染リスクは継続するので、特別な事情のある人を除きワクチン接種の効果については理性的な理解をしてほしいと思います。

2.大学としての今後の対応方針
1)秋学期からは対面授業を全面的に再開できる体制を整備したいと考えています。

2)PCR検査は人数制限で1回のみとします。
 6月7日以降の対面授業を希望する学生にはPCR検査の継続受診の心づもりをお願いしていましたが、内閣府とその事業受託者である三菱総合研究所から、6月28日以降になっても予想外の総計600回分のPCRキットしか提供されないことになりましたので、遺憾ながら、①対面受講者を優先し、次いで②申し込みの早かった順番で、1回のみの検査を行うことにします。希望した学生すべてに提供できないことは心苦しいですが、ご理解ください。

3.職域別ワクチン接種の学内実施に向けて
 秋学期から皆さんに安心して対面で受講してもらうためには、皆さんがワクチン接種を受けてもらうことが最大の対策になります。
 政府は10~11月末までに全国民への接種を目指すと言っています。居住地域によって、接種券が皆さんの手元に来るのはまちまちだと予想されます。早く届けば大阪などの大規模接種会場で受診することは可能になり、この接種は公欠の対象にします。
 しかし、秋学期までに接種完了のためには、接種券を受け取っていない人でも接種できる職域接種の体制を取り、希望する皆さんが接種できる機会を確保したいと思っています。幸いなことに本学には保健医療学部があり、先生方の協力を得られることが期待できますが、協力していただく医師の確保をはじめ、実際の接種だけでなくそれ以前のセッティング、ワクチンの取り寄せ、保管、解凍、溶解、注射器への充填作業、当日の誘導、接種券の処理、等大学として安全・安心のため多くの対策をする必要がありますのでその対応を検討しています。
 日程的には8月の実施を目指していますが、医師の協力を得るには土日などの活用も含めた検討になっています。接種券が入手できた学生は大規模会場やかかりつけ医での受診をお勧めします。

4.今後の対応
 先に述べたように、秋学期の対面授業の全面再開を目指し、今後も状況変化に応じた対応を考えていきます。
春学期終了までは、現在と同じく学生は18時30分までにキャンパスを退去してもらい、21時にはキャンパスを閉鎖する体制は継続します。

 海外渡航については、外国での感染発症、または感染者の帰国による変異株の拡散を予防するため、秋学期以降の留学やグローバル・スタディでの出入国の場合、原則としてワクチン接種済みであること(8月以降、国による「ワクチン・パスポート」も予定されています)を、条件にできるか、継続的に状況を見守って結論を出します。

皆さんには、まだまだ不自由な生活が続くことになりますが、気を緩めずに密を避け、感染予防に最大限の注意を払ってください。元気な顔をキャンパスで見せてもらうのを楽しみにしています。

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