
看護学科ニュース
保健師・助産師・看護師国家試験の合格発表 本学の結果
看護学科2022年度看護師、助産師、保健師国家試験の結果と本学での国家試験に向けての支援の考え方
第112回看護師国家試験、第106回助産師国家試験および第109回保健師国家試験の結果が、2023年3月24日に発表されました。本学保健医療学部看護学科7期生(2023年3月卒業)の結果は以下の通りです。
卒業生の皆さん、本当におめでとうございます。
試験種別 | 受験者数 (前年度) |
合格者数 (前年度) |
合格率 (前年度) |
全国平均 (前年度) |
---|---|---|---|---|
看護師 | 57 (116) |
56 (112) |
98.2% (96.6%) |
95.5% (96.5%) |
助産師 |
6 |
6 (8) |
100% (100%) |
93.7% (99.7%) |
保健師 | 7 (14) |
7 (12) |
100% (85.7%) |
95.8% (93.0%) |
※数字は全て新卒者の数
厚生労働省「第109回保健師国家試験、第106回助産師国家試験及び第112回看護師国家試験の合格発表について」
看護師国家試験は、保健師助産師看護師法第17条に基づき、看護師として必要な最低限の知識および技能を身につけているかを確かめるものです。毎年2月に行われます。
看護師国家試験に合格すれば、看護師免許(国家資格)を得ることができます。これは、保健師・助産師資格を得る前提として看護師国家試験の合格が必須であり、保健師・助産師課程を選考している学生は、同時に2つの国家試験に合格すしなければ学習してきた専門職者として業務を遂行即ち学んだことを活かす仕事が不可能となります。試験は、3日間二渡(試験の実施順は毎年異なります)行われます。
看護師国家試験は午前と午後に実施され、それぞれ120問ずつ合計240問が出題されます。その内訳は表1の通りです。
問題は、必修問題(看護師にとって特に基本的なことがらを問うもの)50問、一般問題(必修問題以外の各分野・教科から幅広く問うもの)130問、状況設定問題(看護の現場で遭遇する可能性の高い状況を設定し、看護師としての理解力と判断力を問うもの)60問計240問です。
表1 看護師国家試験
午前/午後 各 |
必修問題 | 全25問 | 25点(1点/問) | 2時間40分 |
---|---|---|---|---|
一般問題 | 全65問 | 65点(1点/問) | ||
状況設定問題 | 全30問 | 60点(2点/問) |
看護師国家試験の合否は、必修問題が50点満点中40点(正解率80%)以上と、一般問題と状況設定問題の合計250点満点(合格のボーダーラインは変動)で判定されます(表2)。ちなみに第112回の看護師国家試験では必修問題40点以上/50点(80%)、一般問題、状況設定問題152点以上/249点(不適切問題を除外し他ライン)以上が合格ラインでした。必修問題が80%を超えていても一般問題・状況設定問題がボーダーラインを超えていないと合格することができません。もちろんその逆もあります。
表2 看護師国家試験 合格基準 ※AとB両方が共に基準に達したら合格
A | 必修問題 | 全50問 | 50点満点(1点/問) | 正解率80%以上 |
---|---|---|---|---|
B | 一般問題 | 全130問 | 130点満点(1点/問) | 一般問題と状況設定問題の合計(250点満点)で決まる その年によって変動 |
状況設定問題 | 全60問 | 120点満点(2点/問) |
全国の合格率は、90%前後で大部分の学生が合格します。第112回看護師国家試験の全国合格率は95.5%本学の合格率は先ほど示しましたが98.2%でした。専門職者の道を選択された学生はそれぞれの学習を重ね、基本から応用へと難度を挙げてゆきます。講義⇒演習⇒臨地実習はまさにその蓄積であり、日々の学びを大切に自身の目指す姿に向かい自律してゆかなくてはなりません。それは、学部入学と共に始まっており、我々教員は国家試験対策委員会が主となりアドバイザー教員と連携を取りながら学修状況を支援してゆきます。自律という言葉は簡単な様で非常に難しい、日々の積み重ねが重要で自分を律してゆくことが容易いものではないことがよく分かります。
第109回の保健師国家試験は、一般問題(1×1点)74点満点+状況設定問題(1×2点)70点満点で総合得点87点以上/144点が合格で100%の合格率でした。
第106回の助産師国家試験は、一般問題(1×1点)75点満点+状況設定問題1×2点68点満点(不適切問題あり)総合得点86点以上/143点で100%の合格率でした。
看護師国家試験に合格しなければ、保健師、助産師として業務に従事することはできません。
看護師国家試験合格に向けて、本学では学生が国家試験対策の学習に主体的に取り組めるよう様々な支援を行っています。看護職は人の命を左右する業ですから社会から求められる看護職者になれるよう、看護師国家試験合格に留まらず、日々の学習を通して最後までやり抜く力、生涯学び続ける主体的な姿勢を身につけて行けるよう支援することを考えています