心理学科ニュース

202303.27
心理学科ニュース

心理学部・ピックアップ授業「ファシリテーション演習」

ファシリテーションとは、会議やディスカッション等の知的相互作用を促進する働きです。チームを引っ張るリーダーシップはもちろん大事ですが、集団活動の流れを管理し、成果を高めるための効率的な支援力も重要です。この授業では、コミュニケーションスキルといったソーシャルスキル教育の基礎を学ぶとともに、高校生に対するソーシャルスキル教育の実践及び振り返りを通して「リーダーシップ」の在り方や「ファシリテーション」スキルについて考えていきます。

プログラムのミッションは、大きく分けて2つあります。

  1. 参加者が自身のリーダーシップ・ファシリテーションスキルを高める
  2. 高校生に対する「Teaching is Learning」の実践による高大連携

2.のミッションは、関西国際大学の併設校である神戸山手女子高等学校とのコラボ企画として大学生による高校生に対する「ソーシャルスキル実践」をテーマに「Teaching is Learning」を行うものです。この授業でどんな授業を実施するのかを、試行錯誤しながら多くのミーティングを通して考え、そのミーティングの中で1.を考えていきます。

2022年度に行った、2.高校生に対するTeaching is Learning実践の概要

実施日時:2023年1月18日(月)13:15〜

場所:神戸山手女子高等学校

対象:神戸山手女子高等学校未来探究コースの2年生

内容:「ソーシャルスキル教育の授業実践」50分、2コマ

11名の履修者が2クラスに分かれ、高校生を対象にこれまで学んできた心理学の知識をもとに「自己理解」と対人関係を円滑にすすめるための「ソーシャルスキル」について授業を行いました。

10月初旬~当日までの約4カ月の間に講義時間内、講義時間外にもディスカッションを重ね、全員で1つの授業案を作成し、本番に挑みました。

おおまかには以下の2つの授業内容です。

  • 1コマ目は自己分析をとりあげ、自分が気づいていない他者が思っている自分に気づくため、自身の成長のためには他者と交流することが大切ということに気づいてもらうワーク
  • 2コマ目は、アサーティブコミュニケーションをテーマに、他者との意見交換の際の言葉の使い方や表現の仕方の大切さを気づいてもらうワーク

高校生からは「心理学に興味を持ちました」「今日教えてもらったことを今後の生活に生かしていきたいです」などの感想が寄せられ、授業満足度は高いものでした。

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振り返り

日時:2023年1月20日(金)

10月~今日までで何ができて何ができなかったのか、反省点・できるようになったこと・当日の感想など、この授業における想いをそれぞれが語り、本プログラムは終了しました。

~学生のコメントの一部~

  • ファシリテーション演習では、グループワークへの参加姿勢だけでなく全体の流れを見ながら議題について話し合える力や、高校生に授業をするということを通して、リーダーシップのあり方などのファシリテーションスキルを身につけた。前半の授業では履修者・先生・先輩方に対し、自分の持ってきた議題について説明し、自分の考えを述べたり、問いを投げかけ、最後に自分なりに話をまとめるという授業を行った。
    後半の授業では、グループワークを行ったり、高校生へ向けての授業準備を行った。その中で、意見を出し合う事うちに1人では得られない発想を知ることができ、全員がより良いものになる事を重視していた点などから、得られたものが大きかったと感じる。 そして、高校生に授業をした際、予定通りではなかったこともあったが、自分の中ではかなり良い物になったのではないかと感じる。
  • この授業で、グループの中で話を進めるリーダーシップは大事であるが、それと共に集団活動の流れを管理し、成果を高めるための効率的な支援力も重要であることを学んだ。コミュニケーションスキルなどのソーシャルスキルを学ぶとともに、高校生に対するソーシャルスキル教育の実践やそれまでの準備などを通して「リーダーシップ」の在り方なども学ぶことが出来たと考える。この数週間の授業で学んだことは、今後自分の人生の大きな糧になったと思う。この授業で学んだ多くのことを社会に出た時も上手く使えるようになりたいと感じた。
振り返りを終えた履修学生.jpg

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