看護学科ニュース

202412.24
看護学科ニュース

看護学科教員が第44回日本看護科学学会学術集会で絆カフェカリヨンに関する研究発表をおこないました

2024年127日、8日に熊本で開かれました第44回日本看護科学学会学術集会で、看護学科教員と学生が運営する、絆カフェカリヨンの参加者を対象に行った研究について以下の2題の演題発表を行いました。これらの研究は、2023年度絆カフェの運営委員で実施し、データ収集(質問紙調査)は20243月の絆カフェで行わせていただきました。発表演題の概要は以下のとおりです。

演題①テーマ:地域住民にとって大学教員と学生が運営する認知症カフェの存在意味、満足度やニーズ(口演発表)

内容:絆カフェカリヨン(以下、カフェ)の意義、活用状況、満足度、ニーズを調査した。結果、カフェ参加者の満足度は高く、カフェは健康知識の提供や学生との交流の場として機能し、地域住民の健康増進に寄与していることが明らかとなった。以上よりカフェは、地域住民にとって外出の機会や健康知識の提供、学生や参加者同士の交流の場として機能し、健康増進に寄与していると考えられた。

演題②テーマ:「大学教員と学生が運営する認知症カフェへの参加高齢者におけるフレイルのリスク保有状況と予防行動の実態」(ポスター発表)

内容:カフェの参加高齢者におけるフレイルのリスク保有状況とカフェ参加後のフレイル予防行動の実態について調査した。結果、参加者の多くがフレイルについての知識を持ち、カフェ参加後に健康的な食生活や運動、社会参加を実践するようになったことが明らかとなった。以上よりカフェへの参加は高齢者のフレイル予防や健康増進に寄与していると考えられた。

科学学会会場写真①-1.jpg
科学学会会場写真②-2.jpg

また、1214日(土)に開かれた絆カフェカリヨンでは演題①のパワーポイントのスライド、演題②のポスターを掲示し、店長の髙田先生より参加者の皆様へ学会発表の報告と研究協力へのお礼をお伝えしました。参加者の皆様はスライドやポスターを眺めながら「すごいなあ~」「ありがたいなあ~」などと嬉しそうに言ってくださいました。髙田先生は、地域の方々との共通の話題が増え「絆カフェカリヨンの」場の意識が高まったと感じたとコメントしています。

12月14日のカリヨンでポスターを眺める参加者1.jpg
演題①スライド12月14日カリヨンにて2.jpg
演題②ポスター12月14日カリヨンにて3.jpg

研究結果から、看護学科教員と学生が運営する絆カフェカリヨンは、参加者の皆様から高い満足度を得ることができていること、参加者は学生との交流をとても楽しみにしていること、そしてカリヨンへの参加が参加者の健康増進に役立っていることが明らかとなりました。このような結果を得ることができましたのは、参加者のニーズを踏まえたカリヨンの企画、運営をおこなっている看護学科教員と学生の努力の成果であるとも感じました。絆カフェの参加者の皆様は学生にとっては人生の大先輩でもあり、交流を通して学生に多くの貴重な教えをいただいていると感じます。絆カフェカリヨンが今後も参加者同士や学生との交流の場、健康増進や生活の質の向上に役立つ場としてまた、学生にとっても貴重な学びの場として機能していくことができるよう、看護学科教員と学生とで協力してカリヨンを運営していきたいと考えます。本研究にご協力をいただきました参加者の皆様にこの場をお借りして心より感謝申し上げます。

【看護学科 准教授 中世古恵美、准教授 髙田美子、講師 平野通子、助教 吉田明莉】

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