3つのポリシー
平成28年3月31日付文部科学省高等教育局長より通知のあった「学校教育法施行規則の一部を改正する省令の公布について」を受け、本学では3つのポリシーを策定致しました。
今回の改正は、大学及び高等専門学校が、自らの教育理念に基づき、育成すべき人材像を明確化した上で、それを実現するための適切な教育課程を編成し、体系的・組織的な教育活動を行うとともに、当該大学等の教育を受けるにふさわしい学生を受け入れるための入学者選抜を実施することにより、その使命をよりよく果たすことができるよう、全ての大学等において、その教育上の目的を踏まえて、「卒業の認定に関する方針」、「教育課程の編成及び実施に関する方針」及び「入学者の受入れに関する方針」(3つのポリシー)を策定し、公表することを求めるものとなります。
社会学部 社会学科"3つのポリシー"
1.卒業の認定に関する方針（ディプロマ・ポリシー）
社会学科では、126単位の修得と必修条件を満たし、以下の要件を備えた者に学士（学術）の学位を授与します。この基準では、社会学とデータサイエンスに関する専門知識と技能、グローバルな視野に立った教養を基盤とし、「学校法人濱名山手学院の教育ミッション（Communication、Consideration、Commitment）に基づく本学教育目標の6つの能力及び資質を総合的に活用して、広く社会に貢献できる素養を持つことを求めています。
6つの能力・資質
[Communication；情報収集・意見調整・発信]
（1）多様性理解
多様な社会的背景や価値観を理解し、違いを尊重しながら行動できる。
（2）コミュニケーション力
他者との対話や交渉で、根拠に基づいた論理的な主張ができる。
[Consideration；熟慮・考察・思いやり]
（3）課題発見・解決力
社会のさまざまな事象に関する課題を発見し、論理的に解決・改善を提案できる。
（4）専門的知識・技能の活用力
社会を理解するために、社会学の知識や社会調査、データ分析の手法を適切に活用できる。
[Commitment；参画・貢献]
（5）自律性
集団や組織において自らの役割を自覚し、責任を持って行動できる。
（6）社会的貢献性
他者を尊重し協働しながら、集団・組織の目的達成に貢献できる。
2.教育課程編成の方針（カリキュラム・ポリシー）
社会学科では、「卒業の認定に関する方針（ディプロマ・ポリシー）」に掲げる知識や技能などを修得できるように、4年間の教育内容を体系的に編成し、教育方法を工夫しながら達成状況を評価していきます。
1）教育内容
社会学科の教育課程は、基盤教育科目と専門教育科目で構成され、基礎から応用へ段階的に学べるように編成されています。これにより、社会学的視点とデータサイエンスの技能を兼ね備えた実践的な人材を育成します。
体系的な編成
科目にはナンバリングを行い、履修の優先度や内容の難易度を明確化。段階的な学びを支援します。
実践的な学び
教室での学びに加え、社会調査やデータ活用など、現場での実践を重視します。地域や企業との連携プログラムを通じて理論と実践を統合します。
(1) 基盤教育科目
大学での学びや卒業後の生き方の基盤を形成するために、以下の内容を学びます：
・Communication科目群
語学（英語・第2外国語）、ICTスキル、リーダーシップなどを学び、グローバル社会でのコミュニケーション力を養成します。
・Consideration科目群
「人間学」や「SDGsと持続可能性」を中心に、社会的課題を科学的視点で考えます。また、データサイエンスの知識やスキルも習得します。
・Commitment科目群
国内外の経験学習（グローバルスタディ、サービスラーニング、コーオプ・プログラム）を通じ、多文化共生の視野を広げ、社会課題への対応力を養います。
(2) 専門教育科目
社会学とデータサイエンスを基盤に、以下の3専攻で専門的な学びを提供します：
（ア）共生社会専攻
日本や諸外国の「共生」について学び、社会調査を通じて具体的な課題解決を目指します。
（イ）文化・メディア専攻
情報発信の知識やスキルを修得し、次世代クリエイターとしての能力を育成します。
（ウ）データサイエンス専攻
社会学的視点とICTスキルを活用し、大量データを問題解決に応用できる人材を育てます。
・1年次
社会学の基礎や社会調査、データサイエンスの基本を学びます。
・2年次以降
専攻ごとに履修科目を体系的に配置し、専門性を深めます。
・教室外の活動
教室外での演習科目を通じて、現場経験と理論を統合する学びを提供します。
2）教育方法
（1）アクティブラーニングの導入
・グループワークやディスカッションを活用し、国籍や文化的背景を超えて学生同士が協働し、主体的・能動的に学べる環境を提供します。
・サービスラーニングやコーオプ・プログラム、グローバルスタディ、ソーシャルデザイン実践演習を通じて課題発見・解決能力を養成します。実践的な経験を次の学びに活かします。
（2）フィードバックと振り返り
・学期中・学期末に複数回の評価を行い、答案やレポートを返却して学習課題を明確にします。
・学修ポートフォリオを活用し、自己評価や振り返りを行い、アドバイザー教員との面談を通じて学びを深めます。
（3）AI・ICTを活用した教育
・生成AIを授業に活用して知識やアイデアを広げ、信ぴょう性や実現可能性の判断力を養います。
・LMSを利用して予習・復習、小テスト、レポート提出、学修ポートフォリオ作成を支援します。授業は対面型、オンライン型、またはその併用で実施します。
（4）計画的な学修
・学修フローチャートを提供し、学生が卒業後の進路を見据えて4年間の学修計画を立てることを支援します。計画の進捗を随時確認し、必要に応じて修正しながら目標達成を目指します。
3）教育評価
（1）形成的評価と総括的評価
・各科目では、テスト、レポート、プレゼンテーションを通じて学修成果を評価します。
・学期中に形成的評価を行い、学生の理解状況を把握して補習やフィードバックを提供します。
・学期末には総括的評価を行い、成績はこれらを組み合わせて多面的・総合的に評価します。
（2）KUISs学修ベンチマークによる到達度の確認
・半年に一度、ディプロマ・ポリシーに掲げる能力及び資質の到達度を、学生が自己評価を行います。
・教員との面談を通じて成長を確認し、次の学修目標を設定します。
（3）2年次終了時の到達確認試験
・2年次終了時に、「卒業研究I」「卒業研究II」及び「卒業論文・制作」を履修する基礎レベルが修得できているかを評価する「到達確認試験」を実施します。
・不合格者には再試験を課し、その合格を求めます。
（4）「卒業論文・制作」による総合的評価
・「卒業論文・制作（必修）」を通じて、4年間の学修成果を総合的に評価します。
・評価は複数教員が共通の評価指標（ルーブリック）を用いて行います。
3.入学者の受入れに関する方針（アドミッション・ポリシー）
（求める学生像）
社会学科では、「卒業の認定に関する方針（ディプロマ・ポリシー）」及び「教育課程の編成及び実施に関する方針（カリキュラム・ポリシー）」に基づいた教育を受けるために必要な、次に掲げる知識・技能や能力、目的意識・意欲を備えた人物を求めます。
（高等学校での修得が望ましい水準）
（1）知識・技能
・高等学校で幅広い教育課程を修得している。
・日本語運用能力（現代の国語、言語文化）を修得し、漢字検定3級程度以上の基礎力を身につけている。
基礎的英語力（英検3級程度）及び基礎的数学力（数学Ⅰ・数学A程度）を身につけている。
（2）思考力・判断力・表現力
・社会の身近な問題について筋道を立てて考え、その結果を説明する能力を持っている。
・自分の経験や考えを的確に表現し、他者に伝えることができる。
（3）主体性・多様性・協働性
・社会のさまざまな事象や問題に関心を持ち、それらの関係性や解決策について考える意欲を持っている。
・他者と積極的に関わり、対話を通じて理解を深めようとすることができる。
（4）入学前教育への取り組み
・eラーニングプログラムを通じて基礎的知識を身につける入学前教育に、最後まで取り組むことができる。
