心理学科コラム

201904.23
心理学科コラム

【心理学部】『不思議な夢を見る眠りについて』

心理学は人の『心』と『行動』を調べます。心は泣く、笑う等、行動は歩く、食べる、眠る等です。
そこで、心理学では眠り・夢についても調べます。

人は人生の1/3を眠っています。一夜の眠りで、大人は4回くらい、幼児は10回くらい夢を見ます。なぜ、子どもは大人に比べて夢をたくさん見るのでしょうか。答えは、夢は昼間起きている間に、見たり、聞いたりし経験したものの再現であるからです。子どもは、大きくなっていく間、いろんなことを経験して夢を見て、知識を蓄えていく必要があるからです。

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このような夢を調べるには、夜に寝ている人の脳の働き、目の動き、筋肉の働きを調べる必要があります。専門的には脳波、眼球運動、筋電図を連続記録して調べます。

夢を見ていると、脳の働きが起きている時に似ており、目が急に動いて、筋肉の働きがなくなります。この時に起こして夢を見たか聞いてみると、夢を見たと言ってくれます。

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『不思議な夢を見る眠り』としては皆さん金縛りの夢をみたことがあるでしょう。高校生くらいからこの夢を見ます。夢の中で、自宅が火事になり、逃げ出したいのに、逃げ出せない。また、自宅に強盗が入り、刃物を突き付けられ、逃げ出せない等です。
他にも、中学校・高校・大学受験の時、合格発表前日に富士山の頂上に登った夢を見、合格発表日に合格していた。夢が現実となるものを正夢と言われます。
ドイツの化学者ケプラーは、夢で蛇が自分の尾を口にくわえて回っている夢を見、そこからベンゼンの分子構造(ベンゼン環)を考案しました。

このような色々な『不思議な夢を見る眠り』について調べるには、心理学、特に生理・心理学と言う分野の学びが活かされます。

【心理学部 芝垣 正光 教授】

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