看護学科コラム

202005.18
看護学科コラム

【看護学科】『生きる力は毎日の食事・睡眠・運動から』

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コロナの猛威の中で、自宅にいる時間が多くなっています。外に出ない方が良いといわれるととても窮屈に感じてしまいがちですが、家にいる時間が多くなった分、今まで見えなかったものが見え、考えなかったことを考える時間ができます。

人間にとって最低限必要なものを毎日の生活のなかで、取り入れていくことの意味を考えてみました。

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まず、第一にて食事です。一日三食を家の中でとるなんてことは長い人生の中でもそんなに多くはありませんでした。

いま、食料品売り場に行くと、数多くのお惣菜が並んでいて、どれもとても美味しそうです。これまではついお惣菜を買ってきて、お皿に並べてしまい、自分で料理することは少なかったように思います。お弁当も、大学の学食で食べることが殆どでした。コロナの感染防止策として、学食は閉まるし、外食はしない方が良いといわれて、自然に自宅での食事が多くなり、お料理をする機会が増えました。どうせ作るなら、お料理を楽しまなければと思った次第です。

毎日、朝、昼、夜と何を食べようかと考える生活で、自宅で料理を楽しむこともできるようになり、改めて料理の楽しさを味わっています。栄養を考えてバランスよく、また見た目も美しくと、時には鼻歌交じりに作っています。出来上がった料理に舌鼓を打ち、「私ってなんて上手なの・・。美味しいこと・・」と、自画自賛しながら食べています。

次に睡眠です。眠れることの喜びを味わっています。

横になったら、数分で眠ってしまう生活。夜中に起きることもなく熟睡できる幸せに感謝しています。朝の目覚め気持ちよさは何ともいえません。
5時過ぎの日の出に目を覚まし、太陽の日差しを浴びてメラトニンを蓄積し、体内時計をリセットしています。太陽の恵みに思わず、ポンポンと手を打って頭を下げ、今日の気持ち良い目覚めに感謝する生活です。

今まで慌ただしく生きていた時は、ゆっくりお日様と会話することもありませんでした。ぐっすり眠れることに感謝するゆとりもなく、バタバタと朝の支度をしていたものです。
規則正しい生活は体に本当に良いのだと実感できます。

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最後に運動です。

腎移植をした友人が「人から頂いた命なので大切にしなければ」と、毎日1万歩を目標に歩いていて、学会で会った時も会場をよく歩いていたのを思い出し、私も在宅で運動不足にならない様に、家の周りを歩くことにしました。

朝の人の少ない時間に30分で約4000歩、近隣の窓辺や道端に植えられた真っ赤な五月(さつき)、小さな白いマーガレットや初夏の緑の若葉の香りに心の栄養を頂いています。
目に触れる生き生きとした自然の風景に改めて地球の息吹や自然の力強さを感じるひと時です。「きれいに咲いてくれてありがとう」と、草花と会話し、飛んでいる虫や鳥、コツコツ歩いている鳩に話しかけるなんて今までになかったことです。

一日7千歩を目標に、時には家の中を歩いています。

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コロナに負けない体は、適切な食事・睡眠・運動からつくられ、これは健康寿命を延ばすことにもつながり、新しい命を生みだす妊産婦さんへの生活指導のポイントでもあります。

【保健医療学部 看護学科 齋藤 益子 教授】

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