看護学科コラム

202103.11
看護学科コラム

【看護学科】『 コロナ禍での初めての受け持ち実習 』 ~今ならではの実習形態、このような実習をしています~

【できないことを嘆くより、できることを探そう】
【今の経験は今しかできない&大切な財産になる】

今日は、皆さんにこの2つのことについてお伝えしたいと思います。

看護学科2年生は、例年この時期、1人の患者様を受け持たせていただき看護援助を学ぶという病院実習を行います。
この実習は、患者様が病気やけがにより入院生活を余儀なくされ、そのことによって身体や心、またご家族にどのような影響があるのかを知っていくところから始まります。
さらに、おひとりおひとりがよりよい生活を送ることができるように、私たち看護専門職者は何ができるのかを考えながら関わらせていただきます。同時に、実際に病院で働いている看護師の方々から指導・助言を受けながら、看護師が患者様に関わる姿を観ることで看護についての考えを深める機会となります。

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しかし、今年度は、コロナ禍の影響により病院での実習を行うことができなくなってしまいました。「病院で実習できない、どうしよう」と学生も教員も不安、戸惑い、ショックをうけ、【できないことを嘆く】状態になりましたが、なんとかしなければなりません。

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【できることを探そう】看護師の方々からの学びについては、実習病院の協力を得て、遠隔システムを活用し、看護師の方々から話をしていただいたり、質問をさせていただいたり、意見交換を行ったりという体験ができました。
「テキストや自分たちだけの学習では知り得なかった具体的なことがわかった」そして、すべての看護師が語った「患者様の想いを大切にする」「患者様の人生観や価値観を尊重することができる看護師になる」という言葉が胸に強く響いていました。この実習形態で得た財産のひとつは、「看護師の方々とゆっくり話ができた」でした。

受け持ち患者様に対する看護援助の学びについては、大学内に模擬病棟を作成し、模擬患者様を受け持つことにしました。
ここでは、患者様のカルテから必要な情報を得たり、実際に患者様の援助を行ったりという体験をしました。

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学生は、看護学生としての立場だけではなく、それぞれが患者様の立場、ご家族の立場も経験しました。

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「患者さんのそばにいくと緊張してしまって、周りが全然観ることができなかった」「自分は一生懸命勉強してきたつもりだったけど、患者さんに責任をもって関わるためにはもっと勉強しないといけないと気づいた」「患者様のこと考えるという意味が実感として少しわかった」そして、この実習形態で得た財産のひとつは、「患者さん、ご家族というのを実際に体験して、どのような気持ちで生活をしているのか、また、看護師がどのようにみえているのかがわかった」でした。

いろいろと制約のある日々ですが、【できないことを嘆くより、できることを探そう】ゼロではありません、きっと何かがあるはずです。【今の経験は今しかできない&大切な財産になる】経験は、必ず役に立ちます。
本学の学生たち、それぞれの夢に向かって日々精進しています。

【保健医療学部 看護学科 蛭子 真澄 教授】

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