観光学科コラム

202105.27
観光学科コラム

【観光学科】マイレージカードってお得?

キャッシュレス化が進む中、多くのカードで財布の中があふれている方々が多いと思います。


航空会社では、早くから所謂「マイレージカード」として航空会社が自社のカードを発行し、搭乗便の飛行距離(飛行距離は、原則として頂く運賃、つまり航空会社の収入に比例します)に応じてマイルを付与し、貯まったマイル数により無料航空券を提供するというプログラムを提供しています。

最初のマイレージプログラムは、米国のアメリカン航空の「Aアドバンテージ」です。その後、多くの航空会社が同様のプログラムを導入しました。

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ところでこの無料航空券の提供というプログラムですが、皆さんのお手元に数多あるポイントカードと基本的な仕組みは同じです。レストランを例に説明すると、合計10回の利用で次の1回分が無料となるということと仕組みは同じで、多くの回数利用頂くことで無料食事券や飲み物サービス券を貰えるということです。

良く考えてみると、11回で1回無料になるということは、1回あたり1/11の値引きをしてもらっていることと変わりありません。どちらかと言えば、利用する顧客にとっては毎回値段を下げてもらう方がお得です。また、提供する航空会社においてはマイレージ管理の為のIT投資も必要となります。


では、航空会社にとってこのマイレージプログラムを運用するメリットは何でしょうか?


様々な理由が考えられますが、空席があることを前提とすると、航空会社にとっては収入を逸失することなく無料航空券を提供することができ、一方でお客様にとっては購入頂く航空券と同様の商品を得ることが出来るということです。航空会社の商品である座席は、在庫できない商品です。

ですから空席を使って多頻度利用者に無料航空券を差し上げても、追加のコストは僅か(※例えば、メーカーでは実際に製造コストをかけなければ商品を無料で提供できません)です。


こうした理由によりマイレージプログラムは拡大しており、現代では様々な顧客情報を得ることで新たなビジネスチャンスが生まれています。

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