観光学科コラム

202107.19
観光学科コラム

【観光学科】森でウエディング!

みなさん、どのような結婚式をしたいか考えたことがありますか?


以前、私は使われなくなったペンションの建物を宿泊付きのレストラン、いわゆるオーベルジュにリフォームする設計に関わったことがあります。このレストランは、敷地内に大きく育った樹々があり、ちょっとした森になっていました。その後、この森の中でウエディングが行われるのを見たことがあります。式に参加した人たちの前で結婚の誓いを行う、人前式として行われていました。


ところで、みなさんは神社で行う神前式が日本の伝統的な結婚式だと思っていませんか?


実は、現在広く行われている神前式が始まったのは1900(明治33)年のことです。当時の皇太子、のちの大正天皇が皇居内の賢所(かしこどころ)で行った結婚式が現在の神前式での最初の結婚式だと言われています。しかも、神前で結婚式を行うにあたって、教会での結婚式を参考にしたという話も伝わっており、西洋の影響もあったようです。のちにこれが人々の間に広まっていきました。


それまでの庶民の結婚式は、新郎の家において両家親族の前で祝言を挙げる、あるいはその逆の婿入り婚というもので、今でいう人前式で行われていました。そう考えてみると、私が以前に見た森の中でのウエディングは、場所やスタイルは違いますが、人前式という点は日本の伝統的な結婚式を継承しているとみることもできそうです。


そうすると、歴史を知ることで結婚式をもっと自由に考えられるようになりませんか?美術館や水族館、キャンプ場、電車の中、船の上、海の中など、現在さまざまな場所で人前式の結婚式が行われています。


みなさんも、イメージを膨らませて新しいウエディングを提案してみましょう!

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国際コミュニケーション学部 観光学科 田中 栄治

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