看護学科コラム

202107.21
看護学科コラム

【看護学科】『 理解することと説明することはほぼ同じ 』

受験勉強だけでなく、日頃の勉強も大変ですよね。看護学を勉強していると専門用語がたくさん出てきます。皆さんは、専門用語とはどんなものだと思いますか。

特に医学や看護学、薬学など医療の専門用語は難しくて複雑です。そして医学は新しい情報にどんどん置き換わっていきます。

例えば、COVID-19による第4波は、英国株(アルファ株)に置き換わったために感染拡大が予想よりも早くなって対応が遅れ、関西では医療崩壊の危機に直面していました。
専門用語を理解できる知識があれば、公開されているデータから様々なことを理解して安全に予防行動をとることができます。

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COVI-19 のワクチンはm-RNAからできています。

中学校や高校の生物で「m-RNA」を勉強したけど、m-RNAをよく分かって説明できますか。学校で習っていても専門用語は難しいですね。なぜ難しいかを私なりに考えると、専門用語を使って説明することで些細な違いを「違い」として区別する必要があるためでしょうか。

ざっくり勉強したら専門用語の細かい違いを理解できません。専門用語を使うことで患者さんのその人らしい治療やケアが説明できるようになります。専門職の仕事だからこそ、専門用語を使って細かい違いを考えて正しく命に向かい合うことが可能になるのです。

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難しい専門用語であっても日々使うことで身につきます。漢字の書き取りと一緒かもしれません。また、使っていると馴染んで使えるようになるので、専門用語を使うことは自転車に乗る練習と同じかもしれません。
結局、見慣れているものは恐ろしくないし、見慣れて馴染んだものは使えるようになります。身につけるための勉強は時間をかけて努力するしかないかもしれません。ただ、患者さんと話すときは専門用語をできるだけ易しい一般的な言葉にして使います。これも別の意味で正しく伝えるためです。専門用語を理解できたときには、相手の知識や能力に合わせて、正確に、細かく、分かり易く、説明できる能力が身についた専門的知識を身につけたといえるでしょう。

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