グローバルコミュニケーション学科コラム

202108.17
グローバルコミュニケーション学科コラム

【Gコミ学科】英語の名前

こんにちは。英語コミュニケーション学科の伊藤です。留学生に日本語を教えています。

海外に行ったことがなくても、映画やドラマ・ニュースで、さまざまな名前に触れることがありますよね。特に英語を学んでいると、いろいろな所謂西洋風の名前に出会うことが多いと思います。日本人ではあまり一般的ではありませんが、アジア圏の留学生も英語名のニックネームを使っていたりします。私の大学院時代の友人の郭さんもKellyというニックネームでした。


 さて、今日はそんな英語名について少しお話しします。


名前には、さまざまな意味や語源あるのは日本語と同じ。まずは、Angela(アンジェラ)という名前。これは「使者」という意味ですが、Angel(エンジェル=「天使」)は、まさに天からの「使い」ですね。ドイツのアンゲラ・メルケル首相の「アンゲラ」と同じです。

次は、Victoria(ヴィクトリア)。これは、神様の名前「ビクトリア」(勝利の女神)から来ていますが、Victoryはもちろん「勝利」の意味。
William(ウィリアム)は、「意思」と「兜」から来ています。Willは、未来を表すwillですね。I will goは、私は行く「意思」がある、という意味です。後ろの「リアム」はhelmからきているのですが、これは「兜(かぶと)」の意味です。ヘルメットのhelmですね。
さらには、Whitney(ホイットニー)。何が含まれるか、もう想像がついたでしょうか。そうですね、white(ホワイト)、「白」の意味ですね。


 さて、名前が短く略されるのも、英語も日本語も同じ。日本語では、「メグミ」が「メグ」になったり、「ヒデタロウ」が「ヒデ」になったりしますが、英語でも「Daniel(ダニエル)」が「Danny(ダニー)」になったり、「Michael(マイケル)」が「Mike(マイク)」になったりします。
先ほど出てきた「William」も「Will」や「Bill」と略されますが、Billのほうは少し元の音と違いますよね。ちなみに、有名な「ビル」・クリントン元大統領も「William」 Jefferson Clintonです。

英語学習者には少し馴染みのうすい略し方は、他にも「Matthew(マシュー)」が「Matt(マット)」、「Robert(ロバート)」が「Bob(ボブ)」、「Catherine(キャサリン)」が「Kate(ケイト)」といったものがありますね。


 さて、最後に男性名・女性名です。日本語でも「トミコ」なら女性、「トミオ」なら男性のように、最後につく音で男女が区別できたりしますがこれも英語も同じ。

「Alexander(アレクサンダー)」は男性、「Alexandra(アレグザンドラ)」は女性名。
「Carl(カール)」は男性名、「Carla(カーラ)」は女性名、では「Patricia(パトリシア)」は?
そう、女性名ですね。「Patrick(パトリック)が男性名」です。
「a」で終わると女性名であることが多いです。


 そういえば、スマートスピーカーのAlexa。女性名に聞こえますよね。
「何を行いますか?」と尋ねる声も、最初の設定では女性の声に聞こえるということで、名前も声も指示を聞く人が女性であることを前提としている、と批判されたこともあります。日本の会社がスマートスピーカーを売り出したら、どんな名前で呼びかけるように作るでしょうか?


 名前はさまざまなことを考えるきっかけになりますね。

国際コミュニケーション学部 英語コミュニケーション学科 教授 伊藤 創

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