グローバルコミュニケーション学科コラム

202109.08
グローバルコミュニケーション学科コラム

【Gコミ学科】英語力ってどうやって測るの?➂  

前回は、英語力を測る基準となるCEFR(セファールと発音します。) についてお話ししました。

CEFRとは、人と人とのコミュニケーションが重要視されるヨーロッパ全体の安定と発展を目指し開発された "Common European Framework of Reference for Languages"の略で、「ヨーロッパ言語共通参照枠」のことでしたね。


このCEFRは英語力も含めた外国語の運用能力を客観的に示す基準としてとても便利なのですが、レベルが6段階にしか分かれていないため、あまり細かい習熟度の確認ができないという問題があります。日本で一般的な英語教育を受けただけの場合、A1~B1あたりにレベルが集まってしまい、特にA1のだとほとんど英語が話せない人も簡単なやり取りはできる人も一緒にされてしまい、レベルを区別できないということになってしまいます。


こうしたCEFRの課題を解決し、日本人のための英語習熟度指標として開発されたのが、CEFR―J(セファール・ジェイと発音します。)です。CEFR-Jは、CEFRをベースに、東京外国語大学の教授らが中心となって開発した日本独自の英語能力の到達度指標です。CEFR-J の指標は、「言葉を使って何ができるか」ということを文章で明示する、can do という能力記述子(descriptor:デスクリプタ)を用いて記述されています。

詳しい指標は、以下のサイトを見てください。

CEFR-J CAN-DO テスト:サンプル版』(Version 1.0) 2021年9月7日


CEFR-Jでは、日本人の一般的な英語能力に合わせてPre A1、A1-1、A1-2、A1-3、A2-1、A2-2、B1-1、B1-2、B2-1、B2-2、C1、C2の全12段階に細分化されています。日本人の英語学習者のためにとても細かくレベル分けが設定されているため、学習者が少しでも上のレベルへ上がるようにモチベーションを維持しながら英語学習に取り組むことができます。


さて、皆さんの今のレベルは?そして、目指すレベルは?

cefr.png


国際コミュニケーション学部 英語コミュニケーション学科 教授 越山 泰子

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