看護学科コラム

202201.17
看護学科コラム

【看護学科】ご存じですか?~最近の血糖値測定器について~

糖尿病の患者さんは日々の血糖を適切にコントロールすることが求められています。

従来は、自己血糖測定器(SMBG:Self- Monitoring of Blood Glucose)を用いて、指先に専用の穿刺針を刺して血液を採取し、血糖値を測定していました。

近年、持続血糖測定器(CGM: Continuous Glucose Monitoring)が開発され、患者さんは自分の血糖値をリアルタイムに知ることができるようになりました。

1.自己血糖測定器(SMBG:Self Monitoring of Blood Glucose)

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2.持続血糖測定器(CGM: Continuous Glucose Monitoring)

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CGMとは、糖尿病患者さんの血糖管理をサポートする医療機器です。センサーを腹部などに貼り付け、皮下の間質液中のグルコース濃度を連続的に測定します。測定値は、5分おきに自動的にモニターまたは専用アプリをインストールしたスマートフォンなどの汎用スマートデバイスに送信され、患者さんはリアルタイムでグルコース濃度の変動を確認できます。

また、独自のアルゴリズムを用いて20分以内に低血糖になる可能性を予測し、「緊急低値リスクアラート」として患者さんに知らせます。リスクの高い低血糖となる前に対応することで、意識レベルの低下などの症状を防ぐことが期待される機能です。

3.患者さんのお話&糖尿病認定看護師さんのケア

CGMについて1型糖尿病の患者さんにお話しをうかがったところ、「これが開発されたことで、痛みを伴うことなく、また頻回に血糖値を観察することができて、とても便利になりました。これができてからしょっちゅう測っていますとセルフモニタリングの状況を笑顔でお話されていました。

糖尿病認定看護師さんに同行し、1型糖尿病の患者さんが最新型のCGM機種にアップデートする場面を見学しました。機器の使用方法はもちろんのこと専用端末の設定やアプリのダウンロードの設定などなど、患者さんや家族の方に寄り添いながらお手伝いされていました。これからの認定看護師さんは(患者さんもそうですが)最新の機器やシステムに対して、柔軟に対応できる人が求められることを知る機会となりました。貴重な経験をさせていただきありがとうございました。

保健医療学部看護学科 講師 岩下 真由美

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