看護学科コラム

202203.07
看護学科コラム

【看護学科】研究力とは

研究力とは、研究をする力ですね。研究と聞くと皆さん何を思い浮かべますか。看護師を目指す自分にとって関係ないと思っていますか。

実は看護の実践には研究していく能力がとても大切なのです。では研究する力の中で一番必要なことは何か、私は「探求心」「好奇心」だと考えています。看護の実践の現場ではさまざまな現象、つまり患者さんの反応や看護ケアの効果の結果、看護師の仕事の中の困難などたくさんのことに遭遇します。看護の実践は患者さんの回復、QOLの向上のためさまざまな工夫を患者さんとの相互交流の中で提供していく行為です。しかし、看護の実践は一筋縄ではうまくいかないことのほうが多いのです。「なんでなのだろう」「あのことの原因は何なのだろう」と実践の中でいつも自分に問いかけ、チームで考えていきます。この時に必要なのが探求心、好奇心、つまり研究力なのです。看護における研究は実践研究といわれる理由がここにあります。看護学の学習をしていく看護基礎教育のカリキュラムの中にも「看護研究」は必修科目として位置づけられています。それだけ研究力は看護実践能力と深く結びついているのです。

優れた看護実践のできる看護師はこの研究力が優れています。探求心、好奇心を大切にしていってください。日常生活の中で起こるさまざまなことをやり過ごすのではなく、「なんでだろう」と考えていくクセを身に着けていくことが、実は優れた看護師になる近道になるかもしれません。

【保健医療学部 看護学科 教授 沼本 教子】

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