グローバルコミュニケーション学科コラム

202205.16
グローバルコミュニケーション学科コラム

【Gコミ学科】英語を話すのは苦手?(その2)

英語を話すことが苦手についてのシリーズ2回目です。

原因1)日本語で考え、英語に訳して話す:つづき

日本語で発想し、その場で直ぐに英語に訳すことができるのは、同時通訳者といった特殊な訓練を受けた人たちだけです。

私たちにはとても真似のできることではありません。言い換えると、日本語力と英語力がほぼ同じレベルであれば、日本語から英語に訳することは可能ですが、ほとんどの日本語母語話者は、日本語力>英語力と両者に大きな差があるので、特にスピーキングの場では不可能なことです。

さらに、日本語は名詞を中心に発想しますが、英語は動詞中心です。これも、日本語→英語への橋渡しで失敗する原因になっています。つまり、日本語は動詞が最後に出てきますが,英語は文頭近くに置かれるからです。つまり、発想の順序を入れ替えなければなりません。英語は、主語+動詞という語順を変えることはできないので、先ずここから発想したり、言いたいことを特定の構文を決めたりして、その枠に単語を当てはめるという方法を取れば、スピード感があって、間違いも少なく、スピーキングには適したやり方です。

もう一つは、言いたい単語が出てこない場合に、「言い換え(paraphrase)」という方法があります。知っている語彙や表現で言い換えれば、その場で使えます。なぜなら、スピーキングの場で単語が出てこないから、「ちょっと待ってください」と辞書を引いている暇がないからです。

例えば、獣医という語を知らなくても、a doctor for animalsとかan animal doctorと言い換えれば通じます。もちろん、ズバリの単語はveterinary(またはvet)ですが、これを知らなくても言い換えることで通じます。住所録という単語(ズバリの単語はdirectoryですが)を知らなくても、a list of addressesと言い換えられます。授業では、このように英語で言い換える練習を取り入れています。

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【英語コミュニケーション学科 教授 有本 純】

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