観光学科コラム

202205.06
観光学科コラム

【観光学科】ひょっとして「5月病」かも!

皆さ~ん!ゴールデンウイークは楽しく過ごせましたか?

「ウィズ・コロナ」も3年目となり、新しい生活様式にうまく適応できている人、うまくいったりヘタを踏んだりを繰り返している人、悩んでいて低空飛行を続けている人、そして飛べなかったり飛び方が分からない人など・・・様々ですね。この期間の「あなたの歩み方」、10点満点で点数をつけたら何点になりますか?

ところで「5月病」って知ってますか? これは正式な病名ではなく、高校生や大学生(特に新入生)、そして新入社員など、最近、環境が大きく変化した人が、特にゴールデンウィーク明けのこの時期にかかり易い「症候群」(=様々な症状が次々に現れること)を意味します。つまり、4月に入学(入社)・進級(昇級:責任感が増す)したり、親元を離れたりして、最初は気を張り詰めながら頑張って何とか適応していても、5月のゴールデンウィーク明け頃から疲労感や倦怠感、気力低下(無気力感)、食欲低下、不安感、心悸亢進(胸がドキドキ)、息苦しさ、焦燥感(焦り)、不眠などの症状が次々に現れる状態のことです。

さて、前述のコロナ禍における「あなたの歩み方」、何点になりましたか? これは(著者が勝手に作った)、生活の変化や行動変容に対する「サステナブル対応力」の評価ポイントで、6点未満の方は要注意です。そして「5月病」における対応基礎力とも考えられます。従って、変化や変容、すなわち、こうした生活環境にうまく対応できていないまま「新しい生活」に突入した場合、心身に大きな負荷が掛かり、これを背負ったまま新たなスタートを迎え「頑張らなければならない」ことになります。つまり、ウォーミングアップ(心身の準備)が整わない状況下でスタートを切る(新たな「ストレス」を抱える)ことになるわけです。

こうした状態が続くと「頑張らなければならない」が「頑張れない」との二律背反のような状態に陥り、環境に対する適応が困難となり、逃避すること(=休学や長期欠勤)になります。骨折の治療と同じで、一旦折れてしまった心身の状態を立て直すためには、ある程度の日数を要することになるので、何より予防が肝心です。上記のような症状が現れたら、取り敢えず以下のことを試してみましょう。また「5月病」かな? と思っている人の中には「適応障害」や「うつ病」などが潜んでいる場合があります。学生相談室の扉を開いて、カウンセリングを受けるなどして、それでも改善しない場合は、お近くの心療内科での治療が必要となります。

スズラン.jpg
庭に咲いた「すずらん」
「5月病」予防・改善に向けた効果的な取り組み(8カ条)~さあ、始めてみましょう!~

1. 頑張りすぎない(心にゆとりを持たす

翌日に差し障りが出るほど頑張りすぎず、適度な「小休止」を取りましょう。

そのためには、ギリギリになって慌てることのないよう、ゆとりのある計画を立てましょう。

2.「湯」ったり入浴と十分な睡眠(リラックス)

シャワーではなく、お風呂で十分湯舟につかり(温浴効果+静水圧効果)、唄でも歌いながら(下手でも可)、「湯」ったり入浴をしましょう(リラックス効果)。

また睡眠時間を7時間確保し、スマホ・ゲームは程々にして、良質の睡眠を心がけましょう。

3. バランスのとれた食事(心にも栄養を!)

塩分・カロリーの取りすぎに注意しつつ、野菜を多めに摂取しましょう。特に一人暮らしの場合は、栄養バランスが偏りがちになるので、色の濃い野菜やフルーツをとることを心掛けましょう。

4. ハードルを低くする(リフレーミングする)

「5月病」になりやすい人は「~しないといけない」「ここまでやらないとならない」など、高い理想像を掲げています。自らの心に縛りを張り巡らせることをやめ、理想像のハードルを低くすることで「ここまででもいいかな」「ここまでできたから良し!」などと柔軟な考えにフレームチェンジましょう。

5.「ひとり」になってみる(心の距離を回復)

新しい社会や人間関係の中ではなかなか嫌と言えず、つい周囲に合わせて行動しがちになります。勇気を出して様々な誘いをうまく断り、周囲と適度に距離をとりつつ、自分「ひとり」の時間をつくることが大切です。

6. 心と体のウオーキング(気分転換で心の換気)

心と体は繋がっていて連動しています。心を開放するためには、ウオーキングやトレッキング、サイクリング(基本的にはマスク不要)などの軽運動が効果的です。

紫外線に注意して日光浴(朝日がお勧め)をする、また海を眺めたり「ひとり森林セラピー」で生命の息吹を感じたりして、自然の中に身を委ねるのもいいでしょう。

7. 好きなことに夢中になる(心を満たす)

時間を作り、心が落ち着いたら、何か好きなことに没頭してみましょう。また今までできなかったことや、新しいことに挑戦しつつ、心に新風や清風(隙間風は✕)を吹き込みましょう。

8. 悩みを一人で抱えない(心を開く)

心の悩みが蓄積していくことで、心身のストレスも雪だるま式に大きくなります。ストレスは「負の貯金=借金」のようなもので、借金を返済できなくなるとタイヘンです。「雪だるま」は溶かしましょう。

誰かに相談するなり、カウンセリングを受けましょう。人の悩みはよく聞くけど、自分の悩みは他人に話しづらい人は要注意です。

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