看護学科コラム

202209.13
看護学科コラム

【看護学科】はじめよう!!フットケア

糖尿病の方は血糖値が高い状態が長く続くことにより動脈硬化が進行しやすく、足の血流が悪くなるため、たとえ小さな傷であったとしても治りにくくなります。中には傷が悪化し、生命の危機に陥ることもあります。

特に糖尿病の方は血糖値が高いことにより免疫機能が低下しているため、足のゆびや足の裏が白癬(はくせん)菌(みずむしの原因になる菌)に感染しやすくなります。白癬菌に感染した足の病気を「足白癬(あしはくせん)」とよびますが、足白癬になると、足のゆびとゆびの間の皮膚がめくれたような傷ができたり、足のかかとがひび割れるなどの傷ができたりします。その傷口から、さらに白癬菌などの菌が侵入して炎症がひどくなることで、傷が重症化して歩けなくなり、さらには全身の病気につながってしまうこともあります。そのため、糖尿病の方は日常的にフットケア(足のお手入れ)を行うことがとても大切になります。

糖尿病の方が足の健康を保てるよう、私たち看護師は、患者さん自身で足のお手入れができるように支援していきます。病院実習でも、看護学生は足浴をしながら、足の洗い方や足の観察方法をお伝えするなどの看護援助を行っています。看護学生が足浴を行うと、患者さんはとても気持ちよさそうに、ほっこりとした表情をされ、大変喜んでくださいます。(こういった患者さんの喜びが私たち看護師のやりがいにつながっています)

足白癬は足を不潔にしてることや、足を長時間蒸れた状態にしておくこと、裸足でスリッパやバスマットなどを使いまわすことが原因で感染しやすくなると言われています。そのため①足を毎日洗って清潔にする②洗ったあとは足のゆびの間まで乾燥させる③いつも清潔な靴下を履く④足に触れるものを使いまわさないことが大切です。周りに糖尿病の方がおられましたら、ぜひこのような白癬予防についての情報をお伝えいただき、一緒にフットケアをはじめていきましょう!!

足浴.jpg

患者さんへの足浴

【助教 白石夕起子】

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