看護学科コラム

202211.24
看護学科コラム

【看護学科】いいこと探し発表会

私は、精神看護の教員です。日頃、心の健康に関する情報にはアンテナを張っています。

近年では、ストレスの研究では、脳の機能を明らかにする脳科学の分野での知見を多く見ることがあります。その一つが人間の脳は、ネガティブなものに注意が向きやすいという事です。自分で私はネガティブな思考なんですと悩む方、心配ありません。本来、人間が生き残るためには、危険なものを察知し、それを避ける力が必要だったからです。だからといって、ネガティブな思考だけだとしんどいかもしれません。ポジティブなものに着目できる力を意識的に育てる必要があります。

我が家には、小学校1年生と2年生のこどもがいます。こども達と一緒に毎晩「いいこと発表会」を夕食の時にしています。いいことを発表するとヨーグルトをデザートとして食べれる仕組みにしています。

以前、こども達に「学校で何があった」と聞いても「別に」「とくにない」と言われていました。話をしてくれたとしても○○が嫌だったという話でした。嫌な気持ちを受け止める大事な機会と思いつつも、ポジティブな面に着目する力が弱いと感じ、これではいけない、ポジティブな面にも着目できる力を育てなくてはと考えたのが、先ほどの作戦です。今は、ヨーグルト食べたさに一生懸命いいことを探してくるようになりました。そして、いいこと、1つ、2つと増えていき、結果として会話してくれる量が増えました。

ポジティブな面に着目する力はスキルで、自分で意識的に養う必要があると考えます。世界の平和は家庭からだと思っている私は、研究から得た知見をまずは、自分や家庭で実践してみようと今後も思うのでありました。

【講師  西村 美登里】

この記事をシェアする

  • Facebook
  • LINE
  • Twitter