
教育福祉学科コラム
202301.31
教育福祉学科コラム
【教育学部】震災シミュレーション「そのとき、わたしはどうする?」 ~防災教育演習出前授業~


「一人でいるときに、大きな地震が起こった。そのとき、わたしはどうしたらいいんだろう」そのような場面を想定し、尼崎市立潮小学校4年生の子どもたちと防災・減災学習に取り組みました。
兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)が起こったのは早朝5時46分。東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)は14時46分。子どものそばには保護者や教員がいた時間帯です。「子どもが一人でいる時に地震が起こったら、どんな避難行動をすればよいのか」という学生たちの問いから教材開発が始まりました。
今回は「震災シミュレーション」をテーマに学生が、自主制作した動画をもとに、授業を展開しました。どの動画も学生の迫真の演技です。
まずは「トイレ編」です。「学校のトイレにいる時に大地震が起こったら、どのような行動をとるのか」を子どもたちに考えさせました。
- 走って外に逃げる
- ドアをしめて、とどまる
- ドアをあけて、とどまる
の3つの選択肢から選びます。子どもたちからは、「早く逃げて、大人の人がいるところに逃げなければいけない」「ドアが変形して閉じ込められたらたいへん」「ガラスなどの破片がとんできたら大変。ドアはしめる」と、活発な意見が飛び交いました。
続いて「一人で留守番編」。大地震の後、どうするか。
- 家にとどまる。
- となりの家の人に助けてもらう。
- ひなんじょに向かう。
「家から離れたら、家族に会えなくなるかもしれない。心配」「避難所にいくのがいいと思うけど、一人でいけるかな」「家族と地震が起こったら、どこで集まるか相談したい」などの意見が出ました。
児童の「ふりかえり」から
- 今日勉強して分かったことは、実際に地震が起きたときにはどうすればいいかを勉強して、防災リュックを準備しておくとか、 避難所までの道を確認しておくなどを最後に習って、これから来ると言われている南海トラフ地震にも備えておこうと思いました。
- 一人のときに地震が起きたら自分で行動できるようにお母さんたちと相談して地震が起きたときに行動できるようにしたいと思いました。あと、防災リュックを用意したいと思いました。避難所の道を確認したいと思います。
- 今日学習して、地震や災害が起こったら、家の人との待ち合わせ場所や、災害が起きたらどこにいったらいいかをちゃんと決めようと思いました。災害が起きたら状況によっては判断はすることは変わるんだと分かりました。
潮小学校の先生方のあたたかなサポートと深く考える子どもたちのおかげで、学生たちも満足のいく授業になりました。潮小学校の児童のみなさん、先生方、ありがとうございました。
【准教授 松尾 和宣】