看護学科コラム

202312.20
看護学科コラム

【看護学科】学会に参加することで得られる"楽しみ" ―第38回日本女性医学学会学術集会に参加してin徳島―

こんにちは。2023年4月に着任した母性看護学領域の吉田明莉です。

12月2日から3日にかけて徳島県で開催された日本女性医学学会学術集会に参加してきました。

学術集会は一般に学会と呼ばれるものですが、研究者が研究成果を発表し、他の研究者・専門家と議論や意見交換を行う場です。日本女性医学学会は、思春期から更年期、老年期までの女性の一生に渡る医療・健康問題を研究する医療従事者の団体です。私はこの学会の会員で、定期的に発行される雑誌や年1回の学術集会への参加を通して、最新の研究知見を得て、自身の教育・研究活動に生かしています。

今回私は、産後1か月女性のうちどのくらいの人が骨盤底機能障害を有しているかに関する研究成果をまとめ、発表してきました。骨盤底機能障害があると、子宮や膀胱直腸が下がってきて外に出る骨盤臓器脱に伴う症状や、尿が漏れる等の排尿や、便が漏れる等の排便に関する症状を呈します。この骨盤底障害は、分娩を契機として子宮や膀胱、直腸を支える骨盤底筋群が障害や損傷を受けることによって発症します。50~60代が最も有症率が高いとされ、日本では潜在的な患者も含めるとおよそ800万人がこれらの症状を有しているといわれ重大な問題です。そのため、出産後にいち早く、骨盤臓器脱障害を予防する介入が必要であると考え、この研究テーマに取り組んでいます。発表後は、臨床で骨盤臓器脱のケアに当たる医療者から質問や感想をもらい、研究に関する新たなアイディアがわいてきました。

学会では、月経の実態や包括的性教育に関する報告、男性ホルモンに関する報告を聞くことができました。最新の研究結果から新しい知識を得ることができるのは楽しさを感じる経験です。

また、学術集会後に開催された「阿波踊り体験」にも参加してきました。初めて生で阿波踊りを見ましたが、とても迫力があり見入ってしまいました。開催される土地の名物に触れることができるのも、学会の醍醐味ですね。

 
コラム写真‗吉田明莉.jpeg
恩師である本学の吉沢豊予子先生と学会会場で撮影
【助教 吉田明莉】

この記事をシェアする

  • Facebook
  • LINE
  • Twitter