看護学科コラム

202401.10
看護学科コラム

【看護学科】継続は力なり

先日、3年生の看護学実習が終わりました。実習中に数人の学生さんから、看護技術に不安があると聞くことがありました。特に注射ができるのかと心配をしていました。私はそんな時、いつも自分の新人の頃を思い出します。私が学生の時は、学内で採血の練習を学生同士でしました。私は同じ同級生に2度失敗し、見かねた先生が腕を差し出してくださったのですが、それもまた失敗に終わりました。私は、学内で成功体験のないまま看護師になりましたが、臨床での初めての採血もやはりうまくできませんでした。それでも、採血がうまくできない悩みは長続きしませんでした。

私は今年度から関西国際大学に着任し、7月の初めにホームカミングディに参加させていただきました。参加いただいた卒業生の皆様は、臨床で活躍し早3か月が経っていました。先輩方のお話からも採血がうまくできないという悩みはもうきくことはありませんでした。私は、看護技術は経験を重ねることで習得できるのではないかと思っています。それ対して、ひととのかかわりにはもっともっとたくさんの時間が必要ですし、経験を重ねても答えが出ないこともあると思っています。ただ、出会うひと、とくに看護の中で出逢うひとたちからはたくさんのことを教えていただき、もっとたくさんのことを考えさせていただくことがあります。看護は続けることで、看護師としてだけでなく、ひとを育ててくれるように思います。

私は長く臨床にいましたが、続ける秘訣は楽しみをもつことでした。私の趣味は旅行ですが、よく海外旅行に出かけました。自分で旅行の計画を立て、飛行機のチケットとホテルを予約して海外旅行に出かけ、帰路には次の行き先を考えていました。一番思い出に残っている国は、イタリアです。お買い物も楽しいし、食べ物もおいしい。仕事は一所懸命するからこそ、お休みの楽しみは倍増でした。看護のお仕事は厳しいとよくききますが、こういった自律性や計画性も養われるのかもしれません。その時はわかりませんでしたが、こうして振り返ると「継続は力なり」ということがわかる気がします。

【講師 黒川 麻里】

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