心理学科ニュース

202401.23
心理学科ニュース

【心理学部】専門演習Ⅱ(ゼミ活動)において神戸地方裁判所で裁判を傍聴して来ました

犯罪心理学を専攻する私のゼミでは刑事裁判の判例や捜査手続きを扱うこと多々あります。その為、裁判制度を直接感じることが出来る裁判の傍聴を学外学習として実施しました。

裁判は日本国憲法第82条に「裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ」とあり、原則誰でも傍聴が出来ることになっています。しかしながら実際に裁判を傍聴したことがある人は少なく、私のゼミ生も経験者はいませんでした。そこで実際の法廷でのやり取りを学ぶためと、傍聴のための手続きを体験するためゼミの時間を活用して学外活動として実施したのです。

神戸地方裁判所は神戸地方検察庁と並立しています。

警察で逮捕された被疑者は検察官に送致(一般的には送検)され、検察官による取調べを受けた後、身柄拘束を続けて取調べを続けるためには裁判所に対して勾留請求が行われます。その為検察庁にも警察の様な留置施設があります。検察庁の建物内で検察官による取調べを受けた被疑者は、並立する裁判所において勾留の裁判を受けます。その為裁判所と検察庁の建物間を行き来することになります。もちろん検察庁の建物内には入れませんがそういった説明を学生に現地で行いました。神戸地方検察庁の建物を見た後、神戸地方裁判所入口で所持品検査を受けて裁判所内に入り公判を傍聴しました。また、法廷以外に警察官が証拠収集の活動として行う捜索差押のための捜索差押許可状や被疑者を逮捕するために必要な逮捕状等のいわゆる令状と言われるものの請求をする窓口等の確認も行いました。

裁判は毎日開廷されています。もちろん刑事事件だけではなく損害賠償等の民事裁判も行われています。私たちが傍聴に訪れた日は強盗傷人の裁判員裁判が開廷されており、検察官による被告人質問で起訴事実つまり犯行の事実確認を行っているところを傍聴することが出来ました。私のゼミでは刑事事件から被疑者や被害者の心理を扱うことが多く、この日の傍聴で、犯行時の被告人の心理状況を被告人の口から聞くことが出来、参加した学生はいい勉強が出来ました。今までテレビドラマ等でしか見たことのない本物の法廷で、検察官、被告人の生の声を聴き、実体験としての学習となりました。裁判所のホームページでは裁判の傍聴の手続きが詳しく案内されています。一度経験すれば臆することなく参加することが可能になります。

神戸地方裁判所はJR神戸駅の北側にあり本学の神戸山手キャンパスから徒歩で行くことも可能な距離で、授業の空コマの時間を利用して傍聴することも可能です。今後も犯罪心理学を勉強する学生には裁判の傍聴を通じて、生きた勉強をして欲しいと思っています。

この記事をシェアする

  • Facebook
  • LINE
  • Twitter