教員紹介(心理学部 心理学科)

教授

横川 滋章 (Shigeaki Yokogawa)

所属
心理学部 心理学科
人間行動学研究科 人間行動学専攻
専門

臨床心理学、臨床心理査定法(キーワード:心理療法、心理査定、ロールシャッハ・テスト)

主な担当科目(学部)

臨床心理学概論Ⅱ、臨床心理学特論Ⅰ、臨床心理面接特論Ⅰ、サービスラーニングA(動物と学ぶ)

主な担当科目(大学院)

臨床心理面接特論Ⅰ・Ⅱ、臨床心理学特論Ⅰ、臨床心理実習Ⅰ・Ⅱ、臨床心理実践実習、臨床心理実践基礎実習、修士論文指導

主な研究テーマ

臨床心理学(精神分析的心理療法・臨床心理査定)、動物介在活動・教育

主な著作等

『生い立ちと業績から学ぶ精神分析入門:22人のフロイトの後継者たち』(乾吉佑監修 横川滋章・橋爪龍太郎編著創元社)

Q1.現在の研究テーマ(または専門分野)とその専門分野を志した理由・きっかけを教えてください。

心理学的支援・カウンセリング・心理療法を呼ばれるものの中では、「精神分析的心理療法」に関心を持っています。精神科医フロイト,S.が創始した「精神分析」から今日まで発展してきたものです。実践と背景にある理論・技法はもちろんのこと、フロイトを始めとする精神分析家たちが、生い立ち、つまり、どのような人生を送る中で、独自の技法・理論を「創造」していったのかにも関心を持っています。(『生い立ちと業績から学ぶ精神分析入門 22人のフロイトの後継者たち』(創元社,2015)に研究仲間とその成果をまとめました)

臨床心理学には、心理的査定・見立てが含まれます。数ある心理検査・テストの技法の中でも、ロールシャッハ法と呼ばれる技法に力を入れています。インクのしみを見てもらい、それが何に見えるかを答えてもらって、その回答からその人の見立てを行うものです。医療・司法など幅広い領域で活用されているものです。解釈には少々トレーニングが必要でして、職人技みたいなところがありますが、奥の深い取り組み甲斐のある技法です。

また最近では、アニマルセラピー、正式には動物介在療法・活動にも関心を持って活動をしています。馬やイルカなどその動物の特性を活かしたワークを通じて、対人関係や自己理解を発展・促進することができないか、心理臨床実践の裾野を広げる意味で着手しています。

Q2.プロフィール

生まれは大阪、すぐに神奈川に転居しまして、幼少期は一時期アメリカで過ごしました。いろいろと環境が変わる中で、郷に入りては郷に従え的な過ごし方をした訳ですが、国や地域、文化と人のこころのありようについてその頃から漠然と考えるようになりました。

東京の大学・大学院を出た後、しばらく精神科の病院などでカウンセラーとして働き、縁あって大学で授業を持つようになりました。大学時代の恩師・先輩に在学中・卒業後も影響を受けて、カウンセラーを目指し、続けてきたように思います。

Q3.高校生へのメッセージ

心理学はとても面白い学問でして、たくさんの授業を通じて学べることも多く、またそれとは別に読書などを通じて学べることも多いです。心理学学科で学べる心理学は、決して専門家になるためだけの学びではありません。どんな進路に向かったとしても役に立つもののです。

大学に入学しましたら大いに学んでください。そして大学に入りますと、高校までと違った時間の過ごし方・使い方ができるようになります。これは大学卒業後でもまたできない、独特の貴重な時間です。そこでできる様々な体験(その中での人間関係の経験)は、必ずみなさんの財産になると思いますし、心理学の学びという意味でもその学びをより深い、生きたものにしてくれます。

人間心理学科でそのような有意義な学生生活を送ってもらえればと考えています。

Q4.講演・取材など協力可能なテーマ

カウンセリング・性格検査が可能です。また動物介在活動にも関心を持っています。