看護学科ニュース

202110.19
看護学科ニュース

【看護学科】看護師への道その③「看護師国家試験」

これまで「看護師への道」というテーマで、看護師になるためのコース、看護師になるための大学での学びについて紹介してきました。

看護師への道 その①「看護師になるためには...」

看護師への道 その②「小児看護学実習とは...」


今回は、「看護師国家試験」について詳しくご紹介します。

看護師国家試験は、保健師助産師看護師法第17条に基づき、看護師として必要な最低限の知識および技能を身につけているかを確かめるものです。毎年2月に行われ次回は、第111回で2022年2月13日に行われることが決まっています。

看護師国家試験に合格すれば、看護師免許(国家資格)を得ることができます。また、保健師・助産師資格を得る前提として看護師国家試験の合格が条件となるため、保健師・助産師課程の学生は、同時に2つの国家試験に合格する必要があります。

 

試験方法は、午前と午後に分けて実施され、それぞれ120問ずつ合計240問が出題されます。その内訳は表1の通りです。

問題は、必修問題(看護師にとって特に基本的なことがらを問うもの)50問、一般問題(必修問題以外の各分野・教科から幅広く問うもの)130問、状況設定問題(看護の現場で遭遇するであろう状況を設定し、看護師としての理解力と判断力を問うもの)60問です。

表1 試験方法

問題の種類 出題数 配点 時間
午前 必修問題 25 25(1点/問) 2時間40分
一般問題 65 65(1点/問)
状況設定問題 30 60(2点/問)
午後 必修問題 25 25(1点/問) 2時間40分
一般問題 65 65(1点/問)
状況設定問題 30 60(2点/問)

看護師国家試験の合否は、必修問題が50点満点中40点(正解率80%)以上と、一般問題と状況設定問題の合計250点満点(ボーダーラインはその年によって変動)で判定されます(表2)。ちなみに第110回の看護師国家試験では250点満点中159点(正解率63.6%)以上が合格ラインでした。
必修問題が80%を超えていても一般問題・状況設定問題がボーダーラインを超えていないと合格することができません。もちろんその逆もあります。

表2 合格基準

問題構成 設問数 配点 ボーダーライン
A

必修問題

50問

50点満点(1点/問) 正解率80%以上
B

一般問題

130問 130点満点(1点/問)

一般問題と状況設定問題の合計(250点満点)で決まる
その年によって変動

状況設定問題 60問 120点満点(2点/問)

AB両方が共に基準に達したら合格


全国の合格率は、90%前後で大部分の学生が合格します。2020年度第110回看護師国家試験の全国合格率は、90.4%でした。ちなみに本学の合格率は、看護師国家試験は99%、保健師・助産師国家試験はともに100%でした。


看護の学びは、講義⇒演習⇒臨地実習と積み重ねの学習であり、日々の学びを大切に取り組んでいけば看護師国家試験に合格できる力はついていくと思います。しかしながら、なかなかそれが難しいのが現状のようです。


看護師国家試験合格に向けて、各大学・養成所で国家試験対策に取り組まれていると思います。本学においても学生が国家試験対策の学習に主体的に取り組めるよう様々な支援を行っています(詳しくはオープンキャンパスで!)。
国家試験対策の目的は、看護師国家試験合格だけではなく、合格するための日々の学習を通して最後までやり抜く力(それが達成感・自信につながる)、主体的に学ぶ姿勢を身につけ、卒業後も課題を持って自発的に学べる看護者になることだと考えています。何事に対してもそうですが「今日を、今を、精一杯・・・」毎日の積み重ねが目標達成・合格につながっていくと思います。


いかがですか?大変そう、興味がわいてきた・・・いろんな感想をお持ちだと思います。各教育機関がどのような国家試験対策を行っているのか、合格率はどうなのかなど大学のHPやオープンキャンパスに参加して情報を集め、進路選択の参考にするのもいいかなと思います。

保健医療学部 看護学科 講師 横山 利枝
⇒保健医療学部ページ

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