社会学科コラム

202112.15
社会学科コラム

【社会学部】「社会学部でSDGs」アートの力ですべての人に健康と福祉を  

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健康と福祉というものについて、音楽や美術、映画、アニメなどのアートやカルチャーが果たす役割について考えます。特に毎日の暮らしの中での心の安らぎや人と人との結びつきという観点から、このテーマを掘り下げていきます。 また特にバリアフリーやアクセサビリティーといったものについて、データサイエンスの側面からも健康と福祉のためのアートのあり方について考えていきます。

教員紹介:社会学部のPOPでアートな教員陣

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・社会学専攻 永井純一 先生

専門は音楽フェスの社会学。ラジオやフェスに出演するなど幅広いメディアで活躍。

海外ドラマ、アニメ、映画を1年間に800本鑑賞。メディアやポップカルチャーについても教えている。

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・データサイエンス専攻 岡本久 先生

専門は作曲やコンピューター音楽。

屋内派と思いきや、学生と相楽園で音楽イベントを開催するなど音楽を通じたアートな学びを推進している。

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健康と福祉について「健康」というものはすぐにイメージできるのですが、「福祉」はパッと思いつきません。

お年寄りとかのイメージが強いですが、「福祉」には心の健康という意味もありますよね。

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そうですね。たとえば毎朝同じ時間に起きて仕事をして寝るだけの生活だと、体は健康でも面白くありませんよね。
毎日の暮らしの中で心の安らぎを感じさせてくれるアートやカルチャーは生活を豊かにしてくれます。

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心の健康とアートやカルチャーの関係については、日本ではあまり議論されない気がします。

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ヨーロッパでは積極的に国が関与して文化を援助しています。

アメリカでは企業や市民が寄付を通じて間接的に文化を援助しているのですが、日本ではそういった話はあまり聞きません。文楽や能楽といった伝統芸能でさえなかなか支えられない状況です。

そういったものに積極的に触れることは、文化を守る上でも大切です。

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アートもカルチャーも一部の人のためのものではなく、すべての人に開かれているべきですね。

その観点からいえば美術館のバリアフリーかはかなり早い段階から行われていましたし、近年の芸術祭やアートフェスティバルでは障がい者を意識した展示も多いです。学校から近いところでは「六甲山の上美術館 さわるみゅーじあむ」がありますね。

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そういったテーマを扱った作品も増えていますね。

聴覚障害を扱った『聲の形』※1や、視覚障害を扱った『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』などアニメやドラマにも見るべきものは多いです。

ダイバーシティ(多様性)を考える上でもアートやカルチャーは重要です。

 

※1 ©大今良時・講談社/映画『聲の形』ウェブサイト(http://koenokatachi-movie.com/

漫画やアニメにおいて「社会問題」は重要なテーマのひとつ。映画『聲の形』(2016年)では聴覚障がい者の主人公を中心とした学生生活を描いている。

 

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SDGsを一緒に考えてみよう
1.健康と福祉は「医療の充実」だけで達成できるだろうか?
2.健康で豊かな生活を実現するため、アートの役割を考えてみよう。
3.漫画やアニメなどポップカルチャーで表現される「健康」や「福祉」について考えてみよう。

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