観光学科コラム

202306.26
観光学科コラム

【観光学科】体づくりと心づくり その2

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みなさんはインゲン豆を知っていますか、食べたことがありますか。インゲン豆のインゲンという名前は「隠元」という人の名前にちなんだものです。隠元隆琦(いんげんりゅうき)禅師は中国明王朝の臨済宗の僧侶で、1654年に日本に渡りました。日本の宗教だけではなく江戸時代の文化全般に影響を及ぼした人物なのです。美術、医術、建築、音楽、史学、文学、印刷、煎茶、普茶料理等の貢献だけではなく、日本にインゲン豆を持ち込んだといわれています。一緒に持ち込んだのはほかにもスイカ、れんこん、たけのこなどがあるといわれています。

わたしは中国にいた子供の頃からインゲン豆が大好きでした。特にインゲン豆と豚肉炒めが大好物でした。中国語ではインゲンという名前ではなく、扁豆(ビエンドウ)と言います。中華料理は実に簡単だと思います。家庭料理はほとんど炒め料理なので、炒め方の方程式にしたがえば誰でも美味しく作れます。炒め方の方程式はつまり、「油」+「葱、にんにく」+「具材」+「塩」なのです。例えばインゲン炒めの場合は「具材」のところにインゲン豆を入れればよいのです。鍋を温めてから方程式の順番通りに入れて炒めるだけです。すべての具材がしっかり火を通すことが大事です。インゲン豆の場合は、しっかり火を通してこその独特の香りがしてきたらできあがりです。みなさんもぜひ試してみてください!

インゲン豆を作って食べてみてもよし、隠元ってどんな人だろうと考えてみてもよし。1本のインゲン豆のおいしさには、日本と中国の長い歴史と文化の謎を解くための心の鍵が隠されていると思います。隠元禅師のことをもっと知りたくなったら、京都の萬福寺へ実際足を運んでみましょう!みなさんはもっと多くのことを知って、なるほどと思ってくれるはずです。

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【講師 劉 争】

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