看護学科コラム

202307.26
看護学科コラム

【看護学科】三木市高齢者大学でお話させていただきました

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三木市細川町にある『まなびの郷みずほ』に、三木高齢者大学専門課程 健康福祉学科の講師としてお招きいただきました。約30名の方を対象に『認知症予防のための口腔ケア』をテーマとしてお話しさせていただきました。

今年の7月、アメリカでは認知症治療薬(レカネマブ)が正式に承認されました。日本でも同薬の製造販売の承認が申請され、認知症の治療に期待が高まっています。今回はその認知症治療薬を皮切りに認知症の予防に焦点をあてたお話をさせていただきました。

認知症にはいくつか種類があり、中でも最も多いものがアルツハイマー型の認知症です。アルツハイマー型認知症の原因はアミロイドβという異常なたんぱく質が脳に蓄積することによっておこるのですが、近年、そのアミロイドβの産生が、歯周病菌によって促進されることが分かってきました。つまり、歯周病をきちんと管理することができれば、アルツハイマー型認知症を予防できると考えられているのです。あわせて歯周病は成人の歯の喪失の第一原因で、歯を失うと噛む力が低下し、脳の血流に影響を及ぼすことで認知機能の低下につながるとも言われています。これらのことから、認知症を予防するためには、歯周病を管理できるような口腔ケアが大切になってきます。

今回は参加者の方に歯周病セルフチェックを行っていただき、歯周病予防の重要性や適切な口腔ケアの方法について動画を取り入れながら90分ほど、お話をさせていただきました。動画を見たあとには、歯の磨き方について、おさらいクイズをしてみましたが、皆さん全問正解されるという快挙で、熱心に講義を聴いてくださっていました。私は三木市で生まれ育ったのですが、今回このような機会をいただくことにより、私を育んでくださった地域の皆様の健康に還元・貢献できたことを大変嬉しく思いました。

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