心理学科コラム

202312.04
心理学科コラム

【心理学部】兵庫県警察本部被害者支援室の取組みを勉強して来ました

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犯罪心理学、臨床心理学を専攻するゼミ生で兵庫県警察本部を訪ね、兵庫県警が実施している被害者支援に関する各種取組と実際の犯罪現場で被害者や被害者遺族と接している心理カウンセラーによるお話を伺ってきました。2年生の専門演習Ⅱ(ゼミ活動)の授業の一環として30名の学生が県警本部の会議室で受講しました。

被害者支援室で実際に犯罪被害に遭った方々の支援を行っている警察官からは「ある日突然誰もが犯罪被害者になってしまう可能性があること」「犯罪被害は被害者にとって、被害後もずっと続くこと」「警察は犯罪捜査だけではなく被害者支援も並行して実施していること」「警察が対応困難な長期にわたる支援を担い、被害者を支えている民間支援団体があること」を学びました。

さらに、兵庫県では今年4月に「犯罪被害者等の権利利益の保護等を図るための施策の推進に関する条例」が制定され、今にも増して様々な取組みを行っていることを教えて頂きました。また、臨床心理士・公認心理師の資格を持つ心理カウンセラーの方からは、被害者支援カウンセラーの役割・主な活動、犯罪被害後の心理状況、トラウマに特化した精神的支援など、実際の活動内容のお話や「警察官とカウンセラーの話の聞き方の違い」などを教えて頂きました。

参加した学生からは「一番関心も持っていた分野の話を直接聞くことが出来、今後の勉強に対するモチベーションのアップになりました」「事件発生から被害者は心身ともに辛い状態が続くので、警察官の被害者との向き合い方も慎重さが求められること、カウンセリングは仕事量が想像できないほど多く、人の感情はそれぞれで、被害者支援のためそれぞれの仮説を立てる大変さを学びました」との感想がありました。

本学神戸山手キャンパスは、歩いて兵庫県警察本部に行くことが出来る立地条件を有しており、授業時間を活用した実践的な学びを得ることが出来ます。

今後もこの様な活動を継続して、実際の犯罪現場で捜査や各種支援に従事している現役の警察官、警察職員の方々の話を直接聞くことにより学びを深めて行きたいと考えています。

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【教授 髙橋浩樹】

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