社会学科コラム

202312.22
社会学科コラム

【社会学部】現場で学ぼう‼ポートアイランドの課題を解決せよ!社会学部の企業連携

社会学部では大学コンソーシアムひょうご神戸が主催する「企業課題の解決型連携プログラム」に参加し、企業が有する課題に取り組んでいます。社会学部で学んだ社会調査の技法を使い、問題の解決案を提示するというプログラムです。今回報告するのは、社会学部3年生の中條さんです。

ポートアイランドの地域活性化企画

私が取り組んだ活動は、日本テクノロジーソリューション株式会社様との連携企画です。日本テクノロジーソリューション株式会社様からは「ポートアイランドの活性化」というテーマをいただきました。現在のポートアイランドは医療の先端技術が集まる都市型産業団地となっています。私たちは地域活性化にむけたアイデアを探りご提案することになりました。

ポートアイランドを知るための事前調査

私は神戸市出身ですが、ポートアイランドがについて詳しく知っていたわけではありませんでした。

1981年にひらかれたポートアイランドはすでに40年以上の歴史があります。夏の集中講義「ソーシャルデザイン実践演習」を使い1週間、ポートアイランドに通いました。地域の方々へのインタビュー・店舗への訪問、そして資料の収集と分析を通じて、私たちは計画都市ゆえの社会課題に気が付きました。というのも、開港当初から住む長期生活者の多くが分譲マンションで生活されています。マンションの耐用年数を考えると、そろそろ大規模改修や建て替えの時期となります。なかには、ポートアイランドよりも便利な神戸市内に移り住む方もおられるようです。当時よりも住宅取得にかかる費用が低下していることから、新しく移り住む方もおられます。

こうしたストーリーは不動産情報の抽出や各種統計データ、現地での聞き取りから把握した事柄です。私たちが気がついたことは、ポートアイランドの住民といっても、そのバックグラウンドは多様であるということです。

また、ポートアイランドは計画的に生活地区と商業地区が区分けされています。そのため、地域内の企業と住民との交流が必ずしも活発ではないことにもわかりました。地域の再開発など神戸市も課題意識をもっているようです。ポートアイランドで、どのような活動が必要とされているのか私たちは資料を整理していきました。

ポートアイランドを誰がどのように活性化させるのか

これまでの事前調査を踏まえて、私たちはアイデアを考えました。そもそも、地域活性化という言葉はわかりやすいのですが「誰がどのように地域を活性化」させるのでしょうか。「ポートアイランド」というときに、それは誰のことを意味するのでしょうか。

そこで私たちは、日本テクノロジーソリューション株式会社様のスローガンである「挑人」という企画を参考としました。日本テクノロジーソリューション株式会社様は各地の企業様の「挑戦」を挑人という言葉でリスペクトする活動に取り組まれています。

私たちは、住民にフォーカスを当てて地域で多様に観られる「ちいさな挑人」を発見していくという企画を提案しました。この提案での狙いは、ポートアイランドで生活される住人の方々の未知の挑戦を探し出し、そこで認知された挑戦をポートアイランドの住民や企業が相互にリスペクトする場をつくりだすことです。この活動のなかで住民や企業がポートアイランドへの愛着を深め「ポートアイランド・アイデンティティ」を作り出すことができるのではないかと考えました。

今回の提案を通じて

今回提案をさせていただくなかで、日本テクノロジーソリューション様からも地域との連携やポートアイランド全体を考えるという点に関心を寄せていただきました。

私は、住民や企業それぞれが地域に愛着をもち、それを語る場がなければ、再開発なども課題が残るのではないかと考えています。現地を訪問し調査をするなかで、そうしたつながりの重要性を強く感じました。また、社会学部で学んだ社会調査や社会の問題を考えることの重要性を今回の提案を通じて実感しました。

社会学部 3年 中條 泰樹

 
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